勿忘草

4月から8月を過ぎて半年近く咲いているので、見かける機会の多い花ですが、しかし…
用水路の畦がコンクリートに変わっていってしまうとこのように群生しているのが見られなくなる日が来るかもしれません。
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ワスレナグサ 勿忘草
四月の誕生花にもなるほどお馴染みの花ですが、園芸種と違って野生種は水辺の植物です。
川や用水路の脇で群生しています。コンクリートで固めて欲しくない畦道。ワスレナグサや自然の花が減っていきます。かなり繁殖力の強い植物なのですが、自然が無くなってしまっては…。
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◇科名:紫科 ◇属名:ワスレナグサ属(Myosotis=ミオソティス。ギリシャ語の「myos=はつか鼠」+「otis=耳」が語源。葉が短くて柔らかいことに由来 ◇学名:Myosotis scorpioides(scorpioides=サソリの尾のような)
野生種(シンワスレナグサ)の和名が本来の『勿忘草』です。
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和名では別名があります。あまり知られていないかもしれませんが『藍微塵(あいみじん)』というンですよ。
なんとも粋な名前ですよね。
藍微塵 遠き師の恋 歌の恋  石原八束
*(いしはら やつか、1919年11月20日 - 1998年7月16日)
『湯豆腐や いとぐち何も なかりけり』『葱坊主 吹かれてをれど みな黙す』
因みに園芸種…園芸業界でワスレナグサとして流通しているのは『ノハラワスレナグサ※学名:Myosotis alpestris』や『エゾムラサキ※学名:Myosotis sylvatica』あるいはそれらの種間交配種です。
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薄青色・鮮青色の花を咲かせますが、園芸種はさらに白色・ピンク色などがあります。
6~9ミリ径の小さい5弁の花で、花冠の喉に黄色・白色の目玉のような小斑点があります。
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花は学名にあるように、多数の『さそり型花序』をしていますが、これは開花とともにサソリの尾のような巻きは解けて真っ直ぐになります。
※『さそり型花序(scorpioid)』:巻散花序、かま型花序などとも言います。主軸の先端の花の下側から一つだけ横枝が出て、横枝先端の花のすぐ下から、同一方向に横枝が出ることを繰り返します。全体を見ると、花軸の先端は螺旋を描きながら、その外側に向かって花を並べて行くように見えるもので『ワスレナグサ』やよく似た『キュウリグサ』などが代表的。『キュウリグサ/キランソウ/ツタバウンラン』 『ヤマルリソウ』(←記事名をクリック)
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今日の別ブログの記事は→温度計の日① ホタルカズラアオヤンマです。
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中島みゆきが原曲ですが… わすれな草をもう一度
       
英名の"FORGET ME NOT"からつけられた名前です。元来は恋人への切ない想いを託した命名
と言う事で…まぁ別のブログで記事アップした時もこの曲だったンだけどね(笑)