ヒメザクロ

お釈迦様が、子供を食う鬼神「可梨帝母」に柘榴の実を与え、人肉を食べないように約束させた、という謂われがありますね。これ以後、可梨帝母は『鬼子母神』として子育ての神になりました。
==《ザクロ(石榴、柘榴)》==
コレは姫石榴です。

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花や葉っぱが小さく、本来は夏から秋の花ですが、この時期に咲きます。
石榴は被子植物のザクロ科の唯一の属であるザクロ属の小高木と、その果実を指します。
実がなるにはまだ早いので、以前の画像を、、、、、

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熟すと皮が裂けて一種独特の風貌となりますね。皮の中には沢山の小さな種が入っています。石榴は女性ホルモンに関係するエストロゲンという成分を含んでいるので、食べるとホルモン障害が治るそうですよ。種を取るのがチョイと面倒ですがね。
種が多いことからアジアでは昔から子孫繁栄・豊穣のシンボルになっています。
樹皮、根皮、果皮を石榴皮(ザクロヒ)と呼んでいて、アルカロイド成分を含み抗条虫活性があります。
タンニンも含んでいるため、収斂作用と抗菌作用がありますので、口内炎のうがい薬となります。果実の赤く硬い外皮を割ると赤く透明な果肉の粒が無数にありますが、果肉一粒ずつの中心に種子が存在します。食用となる種子のまわりの朱色をしたゼリー状の部分にはクエン酸カリウム、ビタミン、ミネラルが豊富で、疲労回復に役立ちます。
実のガクの部分(帽子みたいに見えるところ)は冠にも似ているため、 王冠を戴く果物として権威の象徴にもなりました。昔のソロモン王の宮殿の柱頭にはこのザクロがデザインされたといいます。
原産地のペルシアでは昔から、血液を浄化し、自然治癒力を高める「生命の果実」と尊ばれています。
カクテルに使う「グレナデンシロップ」は、ザクロの果汁から作られたものです。
【◇科名:ザクロ科 ◇属名:ザクロ属(punicus=カルタゴ(現在のチュニジア)の、という意味。ザクロを北アフリカカルタゴ原産のものと見ていたと思われています。
◇学名:Punica granatum(ピューニカ・グラナーツム)=グラナーツムは「塊状の」という意味 】
別名:セキリュウ(石榴の漢字名)

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原産地は、上記したとおり、名前とは異なりペルシャ(現在のイラン)からアフガニスタンにかけてです(笑)
日本では落葉性ですが、亜熱帯地方では常緑。
一属二種の植物で、原産地のイランでは200種以上の品種があるらしい。

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この『ヒメザクロ=プニカ(Punica granatum var.nana、英名、dowarfpomegranate)』は、四季咲き性の矮性の変種ですが人気があります。
花も鑑賞して実も楽しめます。ちなみに英名は「タネ(種)の多いりんご」と言う意味ですよ。
八重の花は結実しないため、一重の花を"実ザクロ"八重を"花ザクロ"と区別していて、日本では主に花ザクロが楽しまれています。花も絞りのものや、桃色、白花もあります。
☆☆因みに、男性の中にいる唯一の女性のことを「紅一点」と言いますが、これは中国の王安石が石榴の林の中に咲く花を詠んだ詩から出た言葉です。