シュンラン

この花も顔を出し始めて、いよいよ春です。ですが、この花の別名があまりと言えばあまりな…(笑)
シュンラン 春蘭
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日本各地に普通によく見られる野生蘭の一種で、山野などに生えます。但し花は少し日陰に生育するためか、あまり目立ちません。春先に多い黄色い花やカタクリや、ミスミソウや、群生するニリンソウなどに目を取られている人は見逃すかもしれません。
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科名:蘭科 ◇属名:シュンラン(シンビジウムCymbidium=ギリシャ語の「cymbe=舟、ボート+eidos=形」から ◇学名:Cymbidium goeringii(goeringii=採集家ゲーリングの名をラテン語化したgoeringiusの語尾を男性名詞属格の-iにしたもの)||
今が開花時期です。3月中頃から4月の初めくらいまで。
古くから親しまれてる花で、墨絵や塗り物の茶器、椀などのモチーフとして描かれることがあります。
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山菜としても用いられます。花を茹でて酢の物にしたり、蘭湯(らんゆ)として祝いの席に、塩漬けにしてお茶として用います。また熱湯に塩を加えたものに、この花を通したあと細かくきざみ、炊き上がりのごはんにかき混ぜる「花ごはん」があります。
薬用としても用いることがあります。
根を掘り取り、日干しにして乾燥させてから、粉末にして、市販のハンドクリームに混ぜて、ひび、あかぎれなどに用いるといいます。
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諺に『春蘭秋菊 倶に廃す可からず(しゅんらんしゅうぎく ともにはいすべからず)』と言うのがあります。これは両者ともにすぐれており捨てがたいと言う意味になります。
「春に咲く蘭」なので「春蘭」と言うのは当たり前すぎるくらいなのですが…
ですが…別名がじじばばあるいはほくろじじばばと言うあまりにもかわいそうな名前。
これは花姿が、上の方におばあさんが頭にかぶる「ほっかむり」下の方におじいさんの「白いひげ」に見立てた物です。ホクロはこの画像では判りづらいのですが、花にある斑点が、ホクロに見えることから。
2月7日と3月10日 の誕生花です。 花言葉「素朴な心・飾らない心」

この仲間で、よく似た花に『マヤラン(摩耶蘭)』(←記事)と言うのがあります。『シュンラン(春蘭)』は比較的見かけますが『マヤラン(摩耶蘭)』は滅多に見かけませんね。知っている人も少ないでしょう。