クリンソウ

一株だけ、早々と花をつけていました。
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クリンソウ 九輪草
日本固有種で、北海道から四国にかけて分布し、山地の湿地や沢沿いなどに生える多年草。春から初夏まで湿地で咲きます。
和名の由来は、段になって輪生する花の様子を、仏塔の先にたつ「九輪」に見立てたもの。
※寺の塔の頂上部、露盤上の柱にある九つの輪装飾。相輪の一部で、傘蓋(さんがい)の数が増して変形したもの。俗に相輪ともいいます。宝輪。空輪(空中にあるので)。九輪(相輪)は通常七つの部分から成っています。上の方から順番に…
●宝珠(ほうしゅ)釈迦さまの遺骨を納めるところ。(一番てっぺんの卵形の部分)
●竜車(りゅうしゃ)高貴な人をのせる乗り物を表します。
●水煙(すいえん)火炎の透し彫のデザインですが、火をきらうことから水煙と呼ばれます。
●宝輪(ほうりん)九つの輪。五大如来と四大菩薩を表します。
●請花(うけばな)前記までのものを受ける飾りの台。
●伏鉢(ふせばち)お墓の原形、土まんじゅうの部分。
●露盤(ろばん)伏鉢の土台。

中央を貫く心棒の部分は、刹管さつかんまたは擦さつといいます。相輪にはバリエーションがあり、宝輪が8個のもの、宝珠・水煙が他のものに置き換えられたものなどもあります。
別名は『七階草(ナナカイソウ)『七重草(シチジュウソウ)』
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九輪草 四五輪草で 仕舞けり 小林一茶
草丈は40センチから80センチくらいで、茎は直立し、根際から生える葉は長さ20センチから40センチくらいあり大形で、ロゼット状になります。
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葉の形はへら形で皺があり、縁には不揃いの浅い切れ込みがある。
葉のつけ根の部分は狭くなり、葉の柄は紅色を帯びます。
開花時期は4月から6月で、花は地上から伸びた花径の先に数段に輪生してつきます。
◇科名:サクラソウ科 ◇属名:サクラソウ属(Primula=ラテン語の「primos=最初」縮小形。プリムラ・ベリスが早春に他に花に先駆けて咲くことから ◇学名:Primula japonica(japonica=日本の)
日本に自生するサクラソウ科の植物のなかでは最も大型。10-20cmほどの鋸歯を持つ葉のロゼットを作り花季にその中心から花茎が伸びてゆきます。
花径は2、3センチで、花の色はこの紅紫色、または白色があります。
花冠は先で5つに裂け、横に平らに開き、それぞれの裂片の先は浅く2つに裂けます。
萼片は緑色で5枚、雄蘂は5本、雌蘂は1本。
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因みにクリンソウにはプリミンという有毒物質を持ち、シカなどが食べない'「不嗜好性(ふしこうせい)植物」に分類されます。
過去に『キバナクリンザクラ』を投稿したときに白花と一緒に記事アップはしてます。
コレがその白花。
https://other-blogs.c.yimg.jp/res/blog-9b-4b/chameleon_arms/folder/1281489/35/50416735/img_2?1273509814.jpg、555
花の後にできる実はさく果。
花言葉は「物思い」

※九輪ではなく五輪だったら→レンプクソウと言うのがあります。