ツマグロオオヨコバイとヒゲナガカメムシとタデ

灯火にも飛来する、何処でも見かける虫ですね。
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黄緑色で、頭部と胸部に黒班があります。名前の由来は翅端(褄ツマ)が黒くなっていることから。
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ツマグロオオヨコバイ

カメムシ目 ヨコバイ亜目 ヨコバイ科 オオヨコバイ亜科 ◇Bothrogonia ferruginea

林縁や草原に多く見られる普通種。いろいろな植物の汁を吸います。
翅端までの大きさは13mm前後。
活動時期は3-11月。
分布は北海道を除く全国。

さて…【蓼食う虫も好き好き】という言葉があります。コレについては、以前に別ブログで説明しております。こんな説明をしました。
蓼(タデ)の名前の由来は、その辛味が舌をただれさせるほど辛い、タダレ→タデから来ているといわれます。タデは、わさびなどと違って、鼻につんとくることはなく、生の葉を食べて暫くすると、刺激がさっと走るそうです。こんな辛い葉にも虫がつくということから、人の好みはさまざまであるということを【蓼食う虫も好き好き】
出典は、中国の古典にある「氷蚕は寒さを知らず、火鼠は熱さを知らず、蓼虫は苦さを知らず、ウジ虫は臭さを知らず」からと言われておりますね。また【蓼虫(りょうちゅう)葵菜(きさい)に移らず」ということわざもあります。蓼タデにつく虫は、手近に葵(あおい)という味のいい甘菜があれば、そっちへ移りそうなものだが、そうしない。人も各々の好みがあるので他からああしたらいい、そうしたらどうだ、などといっても聞き入れないものだといった意味です。
で…偶然こんな所を(笑)
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ヒゲナガカメムシ
光沢のある黒褐色で、太い前脚を持つ、細長いカメムシ
触角が長いです。
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『イヌビエ』『エノコログサ(つまり、ネコジャラシ)』『メヒシバ』などイネ科植物やスゲ類の花穂で吸汁します。コレは気まぐれに来たのか?(笑)。気まぐれにしては…二匹もおりますね。
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カメムシ目 カメムシ亜目 ナガカメムシ科 ◇Pachygrontha antennata

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大きさは8mm前後で活動時期は4-10月。分布は北海道・沖縄を除く全国。
コレは『イヌタデ』ですね。
蓼・タデは約800種のタデ科草本の総称で、日本には約50種あります。
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コチラの内容も、以前別ブログで説明しておりますが…。
タデと言っても雑草の類ばかりではなく、蕎麦のソバ、漢方薬のダイオウなどもタデ科なので…タデということになります。
で…人間様が食べる、蕎麦ではないタデですが…(笑)、一般には刺身のツマに珠紅の若芽が使われる『ヤナギタデ(柳蓼)』です。蓼類の葉は酸っぱいのですが、ヤナギタデには加えて特有の香りとピリッとした辛味があります。料理店では葉を付けたままアユの塩焼きに添え出回るアユ料理に欠かせないので、別名がアユタデ'。
また葉をすりおろして酢を混ぜ、のばしたのが「タデ酢」で、これにに漬けた、きれいな焼き色がついた鮎を頭からかぶりつくと、鮎の内臓のほろ苦さと蓼のピリ辛さが融合した深い味わいは、鮎好きにはたまらない一品になります。