オランダミミナグサ

本当に何処にでも顔を出してくる所謂、雑草と呼ばれる花。
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オランダミミナグサ 和蘭耳菜草
名前の由来は、葉がねずみの耳に似ていて、食用にもなるところからきています。そんなこと言われても…ネズミの耳じゃあ…ね。まず、食べたくはないですが…(笑)。        
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◇科名:撫子科 ◇属名:ミミナグサ属(Cerastium=セラスティウム。実の形から付いた名で、ギリシャ語の「kerastes=角状の」が語源   ◇学名:Cerastium glomeratum(オランダ耳菜草)※コレはオランダ耳菜草と思われますのでコチラで説明します。glomeratum=集まった、球状になった
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花は小さい5弁花です。ヨーロッパ原産の帰化植物で、道端や空地でよく見かける雑草です。茎は直立して、さじ型の葉を対生します。茎は上に向けて途中で二叉分枝て、先端に集散花序をつけます。全体に毛が生えているのも特徴です。
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一応…日本在来種は「Cerastium holosteoides var. hallaisanense」
滅多に見られなくなって今では山間部などに見られる程度です。オランダミミナグサによく似ていますが、やや花がまばらであること、葉が赤みを帯びることなどで見分けられます。茎の部分は黒っぽくなっています。
枕草子』の中の若菜摘みの話にミミナグサが登場します。
正月七日の若菜の準備中に子供が取ってきた、見も知らぬ草を清少納言が「何と言う草か」と尋ねますがすぐには答えられない。そこへ誰かが「それはみみなぐさと言います」と言ったので、清少納言は「耳無草では道理で話が聞こえないような顔をしていること」と大笑いになったのです。
実際にはミミナグサは耳無草ではなく耳菜草ですが、これは清少納言が面白おかしく書いたものであろうと言われています。この話には落ちがあって、暫くして別の子供が可愛らしい菊を持ってきたので清少納言が『摘めどなほ 耳無草こそ つれなけれ あまたしあれば 菊(聞く)も混じれリ』と一句詠んで披露しようとしたのですが、相手が子供なので聞く耳は持つまいと止(や)めたとあります。

なぜか繁縷(はこべ)や『ナズナ』と一緒に咲いていることが多く、実際コレも、お隣にはハコベが咲いていました。知らないと同じ花としてしまいそうなくらい似てますが.....
と言う事で、一応「ハコベ」も…以前にもハコベは記事アップしております。先日別ブログに紹介してます。コレ→http://blogs.yahoo.co.jp/chameleon_arms_blue/41089049.html
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◇科名:撫子科 ◇属名:ハコベ属(Stellaria=ステラリア。花の形が星形をしていることからで、ラテン語の「stella=星」が語源。  ◇学名:Stellaria media(media=中間の)
コチラも道ばたでよく見かけますね。すごく小さく白い5弁花ですが、先日の記事に書きましたが花弁が深く2裂するので10弁花に見えます。
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背の低い草で、高さはせいぜい20cm。茎は地上をぐるりと這うように伸びます。茎の株でよく枝分かれして密集した群落を作ります。
茎の節ごとに葉を互生させ、葉は広卵形で茎の下部では長い葉柄があります。 
春の七草の一つとして知られていて、、春の七草では『はこべら』と呼ばれています。
※タンパク質、ビタミンB,Cなどに富みます。食用以外にも昔はこれを炒った粉に塩を混ぜて、歯磨き粉としても用いたらしいです。
人間の食用と言うよりも、小鳥が好む花として世界的にも名があります。スズメグサ、ヒヨコグサとも呼ばれていて、英名も『chick-weeds』と呼ばれ、鳥の餌を意味する言葉が使われいて、また正岡子規も句に詠んでいます。
カナリアの 餌に束ねる ハコベかな」 子規
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 名前の由来は、『蔓延芽叢(はびこりめむら)』とか『歯覆(はこぼるる)』『葉細群(はこめら)』など諸説がありますが、茎がよくはびこり、種が落ちるとその年のうちに芽が出て繁茂することからともいわれています。
漢字の『繁縷』は漢名で茎の中に目立つ'''筋(縷=る)'''があることから。
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なす繁縷は萌えず 若草も藉くによしなし 島崎藤村
別名は『朝しらげ』『日出草』朝日が当たると花が開くことから朝開けが変化して朝しらげ