イヌヌマトラノオ
さて、植物には名前がよく似たもの、更には見た目もよく似たものがありますね。
イヤ、植物には限らず、昆虫や野鳥にも見た目がよく似た種はたくさんあるので、チラッと見ただけでは、同定に迷います。
特にややこしいのが植物です。
今回はそんな見た目も名前も似ている植物の一つを…。先ずはコレをご覧になって…?
「ハイ、【オカトラノオ】でしょ。」とお答えになったアナタ、間違いでございます。正解は…《イヌヌマトラノオ》
本州の東北地方から中部地方にかけて分布し、湿地帯に生える多年草。では何処が違うのか?
先ずはコチラがオカトラノオでございます。分かりますか(*^▽^*)
よく見れば違いが分かると思います。
しかし…ココで、更にややこしい名前の花があるのです。ソレが…この《ヌマトラノオ》です。
名前の頭にイヌが付いてないですね。
コチラが《ヌマトラノオ》
おんなじじゃん?と、思いますか?
コチラが今回の《イヌヌマトラノオ》
画像を見比べてみて下さい。花穂が良く見かける《岡虎の尾(オカトラノオ)》の場合は垂れ下がってますね。
ですが、他の二種は立ち上がってます。
そして…《ヌマトラノオ》は直立するのですが、この《イヌヌマトラノオ》はその中間。
改めて、説明を…
《イヌヌマトラノオ》
合弁花で花冠は5つに深く裂けます。雄しべは5本。
《虎の尾(ヌマトラノオ)と高原や山に生える《岡虎の尾(オカトラノオ)》との自然雑種で、草丈は70センチから100センチくらい。葉は長い楕円形で互生。葉の先は尖り鋸歯はなく全縁です。
『◇科名:サクラソウ科 ◇属名:オカトラノオ属(Lysimachia=マケドニア王「Lysimachion」に由来)*伝説によれば、牡牛に襲われた際にこの植物を振って牛を鎮めたといわれています。 ◇学名:Lysimachia x pilophora(pilophora=ラテン語の「pileus=帽子」+「phoros=持つ」』