絶滅危惧種になっています

春になって河原の土手を始め、アチコチの野原や田圃の畦道、普通に道端などでも、この花が目立ってきました。
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タネツケバナ、姫踊り子草などと同じく何処にでも顔を出します。
名前のフグリ…コレは陰嚢の事です(笑)。つまり犬の陰嚢という意味ですが、コレは花の形ではなく、実の形からついた名前ですね。まぁ、しかし可哀相な命名の植物の一つですよね。ですが、元々…オオイヌノフグリと言う名前は「大犬の”ふぐり”」ではなくて「大”イヌノフグリ”」なのです。
オオイヌノフグリが渡来したのは明治の初期にヨーロッパからです。
この時すでに日本には在来種で、よく似た小型のイヌノフグリがあったので「オオイヌノフグリ」と名付けられたのです。
そのイヌノフグリ(犬の陰嚢)がコチラです。
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今までにも別ブログで、何度も記事にしてますが、年々見つけにくくなってきています。何処に花があるの?と言うくらい目立たない。この上の画像の上下にちっちゃく写っているのが花。判りますか?
しかし…まず、滅多に見かけないと思います。普通は探しても、多分…見つからないでしょう。今ではイヌノフグリ環境省レッドデータブックの「絶滅危惧種Ⅱ類」に指定されていますね。
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イヌノフグリは生えられる環境が、舗装してない道路脇の柔らかい土や、石垣の間の土などと言う事もあり、それらが少なくなった上に、外国からやって来たオオイヌノフグリとの生存競争に勝てなかったため見かけることが少なくなった…といわれています。
じゃあ、どれくらい大きさが違うかというと…
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コチラがオオイヌノフグリですね。一円玉との比較です。
で…コチラが......
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イヌノフグリです。かなり大きさが違いますね。
アップで花を見てみましょう。
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花は天気の良い日しか開きません。
オオイヌノフグリが綺麗な青色であるのに対して、イヌノフグリはピンク色に近い色です。
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他の兄弟たち(『オオイヌノフグリ』『タチイヌノフグリ』)が帰化植物であるのに対して在来種と言われていますが、史前帰化 植物とも考えられています。
江戸時代の「草木図説(1856年 安政3年 飯沼慾斎)」にこの名前が載っているそうです。 
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◇科名:ゴマノハグサ科 ◇属名:クワガタソウ属(Veronica =聖者ベロニカに捧げられた名)