アメリカタカサブロウ

熱帯アメリカ原産の帰化植物で、関東以西の水田や水路、路傍、放棄水田、畑地に広く帰化しています。
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アメリカタカサブロウ 亜米利加高三郎
1981年に梅本信也氏によって最初に発見されたという新しい帰化植物です。
元々あったタカサブロウに似て、熱帯アメリカ原産なので『亜米利加高三郎』。名前の高三郎とは、人名らしいのですが、由来は不明なのですね。
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◇科名:キク科 ◇属名:タカサブロウ属(Eclipta=「ecleipo=不完全の,欠けた」冠毛のないことを表したもの) ◇学名: Eclipta alba(alba =白い)
英名は『false daisy』『white eclipta』
頭花は幅約5㎜、総苞片の先は三角状に尖って幅が狭く、上から見ると総苞片の間が離れています。
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在来種である『タカサブロウ(モトタカサブロウ)』と『アメリカタカサブロウ』は同じような場所に生育し、混成する場合もあります。混成する場合はモトタカサブロウの方が茎も太く、高くなるようです。
このアメリカタカサブロウは、頭花が在来種のモトタカサブロウよりも小さく、周辺の舌状花がたくさんあるので花弁が重なって、やや乱れる感じがあります。
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茎には伏した剛毛があり、下部は横に這ってよく枝分かれして、上部は直立します。
葉は対生し、ほとんど柄がなく、下部の葉は幅がしだいに狭くなり、翼状となる。葉の鋸歯は上部の葉まで明らかであることが多い。日本在来種のモトタカサブロウの方が花が大きく、上部の葉の幅がやや広く、鋸歯がやや不明瞭なのに対して、葉が細く鋸状の細かい鋸歯があります。
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花は7月から咲き始め、稲刈りの終わった11月まで咲かせ続きけます。
種子(痩果)の断面は菱形をしていて、黒褐色になり、こぶ状の突起があって縁には灰白色の部分があります。痩果は長さ2.1~2.5㎜、幅約1.1㎜の4綾形で(*舌状花では3綾形)、側面にこぶ状の突起があり、縁には凸凹があります。
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