エノキグサ

日本全国に分布する一年生の草本ですが、葉がエノキに似ているのでこの名前があります。
畑や路傍などに普通に生育しています。こんなふうに、コンクリの隙間からも…
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エノキグサ 榎草
別名は『編笠草(アミガサソウ)』
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乾燥する荒れ地でも、肥沃な場所でも見る事が出来、生育地が広いと思います。
今回は3箇所で写真を撮ってるので、チョッとややこしくなってますが…
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茎は立ち上がり、毛があります。葉の表面には立った毛が散生するのですが、秋の葉では目立ちにくいです。葉の形にはこれといった特徴がないので、花が咲かないとわかりにくい植物の1つですね。
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葉は互生に出て、長楕円形~広披針形で長さは3~8cmくらいになり、幅は1.5~3.5センチ程です。
茎は直立し、高さは20~40cmになります。コレは35センチくらいだったですが…。
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花序は葉の脇からでます。雌雄異花で、直立して上部に小さな穂状についているのが雄花。
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その基部に総苞に包まれたのが雌花です。
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雌花は、この見かけた花では判りづらいのですが…基部に三角形の編み笠状の苞葉(総苞)に抱かれた雌花をつけます。
『アミガサソウ(編笠草)』という別名はこの包葉の形に由来しています。
『エノキグサ』という名前よりも、異名の『アミガサソウ』の方がこの植物の名前としては良いと思うのですが…ね。
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葉には鈍い鋸歯があって、先はやや尖ります。
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◇科名:トウダイグサ科 エノキグサ属(Acalypha=最初イラクサ古代ギリシャ名”acalephe”であったのを『Linne(リンネ)』が転用) ◇学名:Acalypha australis(australis=オーストラリアの)
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雌花の子房は球形で3室に分かれ、中心部に花被がつきます。
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雄花は小さく、8個の雄しべが膜質の花被に包まれ、開花すると花被は4裂します。
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花被は子房の上につき、深く3裂し、軟毛が多く、その中心部に雌蘂があります。花柱は3個で、先端が糸状に裂けます。
表面には小さい突起と軟毛が密生して、果期にも残ります。
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さく果は直径約3mmの球形で、中に直径約1.5mmの種子が3個入っています。花期は8~10月です。