キバナノツキヌキホトトギス

1934年(昭和9年)に、宮崎県都農町と木城町にまたがる尾鈴山で発見されたということです。
キバナノツキヌキホトトギス 黄花の突き抜き杜鵑草
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尾鈴山は宮崎県中部に位置し、若山牧水の『ふるさとの尾鈴のやまのかなしさよ 秋も かすみのたなびきてをり』で歌われた山として有名です。標高1405メートル。尾鈴県立自然公園には、30以上の滝が点在し尾鈴山瀑布群と呼ばれています。
ホトトギスの種の中で、このように葉が茎を巻いているのはこの種だけだそうです。
https://other-blogs.c.yimg.jp/res/blog-9b-4b/chameleon_arms/folder/1281489/62/51164762/img_2?1293064932.jpg
花の時期は9月の下旬から10月の中旬です。
杜鵑草(ホトトギス)の仲間で花色が黄色いのは、本種とキバナノホトトギスタマガワホトトギス(記事)に、花の形が面白い『キイジョウロホトトギス(紀伊上臈杜鵑草)』だけです。
◇科名:◇ユリ科 ◇属名:ホトトギス属(Tricyrtis=「treis=三」+「cyrtos=曲」。三枚の外花被の基部が袋状に曲がっているため 学名:Tricyrtis perfoliata(perfoliatus=貫生葉の,抱茎の)
★国絶滅危惧Ⅰ類B
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茎の長さは50~100㎝で、2列に並んだ葉は披針形で、光沢があります。『キバナホトトギス』『キイジョウロウホトトギス』や『タマガワホトトギス』の固有種で、宮崎県尾鈴山にだけ生えます。『ツキヌキニンドウ』と同じように葉を突き抜けるように花が咲くのが特徴。
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そのそれぞれの葉のつけねに、このように1個ずつ黄色い花を上向きにつけます。
花被片はホトトギスの花らしく長楕円形で、紫の斑点があります。
ホトトギス』の花の説明は→『シロバナホトトギス』『ヤマホトトギス』の記事で。
見てもらえれば確認できますが、花の付き方がキバナノツキヌキホトトギスは他の杜鵑草とは全く違いますよね。
黄色い花って昆虫が好きなんですよね。黄色ならば花でなくても寄ってきます。