ガビチョウ(画眉鳥)

以前からアチコチで囀りは聞いていたし、実際チラッと見かけたりはしていたのですが、なかなかカメラに収めるチャンスがなかった野鳥です。
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元々は薮の中と言うか、低い茂みに潜んでいるのが普通なのですが、時たま梢の間を飛び回っています。
オイラが時たま行く横浜戸塚区の『舞浜公園』などでも、あの特徴のある囀りは聞いていたのですが、殆ど姿を見ることがなかったのです。
一昨日虫探しに行った多摩の公園でやっと撮影することが出来ました。
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見た事ある?
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ガビチョウ 画眉鳥
中国名をそのまま和名にしたものです。「画眉鳥」は目の周りが白いことに由来し、中国では古くから鳴き声を楽しむために飼育されてきたようです。
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スズメ目 チメドリ科 ガビチョウ属  学 名:Garrulax canorus
英名:Laughing thrushes(Hamei)
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中国で飼育されていたと言われるように、元々は観賞用だったようですが、実際は囀り…鳴き声がどうも日本では嫌われ部類だったようで(笑)。まぁ、かなり大きな独特の声で泣きますからね。鳴き声…囀りにはいろんなパターンがあって、コレが五月蠅いくらいで…。
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「日本の侵略的外来種ワースト100」にもリストアップされているガビチョウの被害として、「穀物など植物の食害と大音響のさえずりが問題視される」と記載されています。つまり、所謂、かご脱け種と言うか、面倒を見きれなくなって放してしまったものなどが次第に自然増殖したといわれていますがね…。
しかし、繁殖力が凄く生息域が被るアオジ』や『ウグイス』などへの影響も懸念されています。ペットを飼う方のモラルが問われる問題でありますね。鳥に限らず昆虫でも生態系を壊すことになりますしね~。
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さて、このガビチョウ(画眉鳥)ですが、野外での観察記録は1980年代に九州で、1990年代に関東で観察されて以来、次第に人目につくことが多くなっているようです。コレを見かけた多摩の公園ではかなりの数がいるのが判りました。
偶然、まさに目の前の梢に現れたのでカメラを向けていたのですが、鳴き声で近寄ってきたご夫婦は、最初何処にいるのか見つけられずに「近くで鳴いてるけど何処にいるンですか?」とオイラに訊いてきました。
確かにこの体色では判りづらいかもしれませんね。オイラが場所を指して教えてあげたのですが、「初めて見る鳥だけどなんて名前ですか?」と…。う~~む、お散歩に来たように見えたのですが、近隣の方でも、今までに鳴き声だけで姿を見ることがなかった?ようです。よくこの場所で見かける野鳥として、公園の案内ボードにも記述がないようですね。
ガビチョウです。普通は薮の中みたいな所にいるので、滅多に枝に止まっていないかもしれません」とお答えしました。囀る際に、このように木立の上の方の梢やアシの茂みなどの高い部分などにとまることがありますが、多くは低い茂みに潜んでいますので日陰の鳥といった印象がありますね。
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さて、このガビチョウですが…実は、数はきわめて少ないとは言え、すでに江戸時代から観賞鳥として紹介されているのですね。ところで、ガビチョウの被害の一つとして、「穀物など植物の食害」が上げられていますが、実際はガビチョウは基本的に地上採餌を専らとし、ヒトの口に入る穀物を餌とする記録は無いと思いますし、そのような場所でオイラは見たことはありませんし、囀りを聞いたことも無いです。
以前から思っているのですが、国鳥としているキジに始まり、常識的に希少種として扱うべきエゾライチョウやヤマドリ、ヤマシギを狩猟対象鳥獣にしたままにしている法令をも見直すべきです。実際ですね…雉(キジ)は国鳥なのに、日本では食べる対象になっているのですからね(笑)。なんか国鳥にしておくのもオカシイと思いますね。