木茘枝(モクレイシ)

春の木花が咲き始めたので、『ロウバイ』や『マンサク』『サンシュユ』のような黄色い花じゃなく、なんか違うのは…と言う事で探しに。
今の時期だと『馬酔木(アセビ)』があるけど、他に何があったっけか?殆どの樹木は今はまだ新芽が出始めたところで、花は見えません。『ミツマタ』はチラホラ開花しているのがありますが、まだまだですね~。
『キブシ』がだんだん伸びてきています。『オニシバリ』ももうすぐかな…と言う感じ。
最近かなり冷え込んでいたからねぇ...少し遅れてるかも?と思ったら…。
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オッ…コレは珍しいのがありますよ。
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モクレイシ 木茘枝 です。
海岸近くの林に生える常緑の小高木。樹皮は灰褐色でなめらかです。
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◇科名:ニシキギ科 ◇属名:モクレイシ属(Microtropis=「micros=小」+「tropis=龍骨」からなる語 ◇学名:Microtropis japonica(日本の)
日本のモクレイシ属はこの『モクレイシ』1種だけが分布しています。
この種の葉は光沢のある革質で、対生についています。花は画像のように、葉の付け根付近からでます。
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葉は対生し、革質で縁は全縁、楕円形または卵形。シャモジかスプーンのような形をしています。
また葉の付き方は、十字対生です。
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雌雄異株です。雄花には退化した雌しべ、雌花には退化した雄しべがあります。
3~4月に葉腋に緑白色の、小さな花をつけます。雌雄異株です。花弁は5枚。雄しべが目立つのが雄花、雌しべが目立つのが雌花。花弁は、雌花が小さい。
分布地域が、関東の房総半島南部、湘南地方、伊豆地方、伊豆七島で、そして、はるかに離れて九州南部、五島列島琉球諸島に隔離して分布するという特異的な樹木です。
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名前の茘枝は、中華フルーツのライチのことです。
但しライチは、ムクロジ科ですから、本種とは異なる種です。『モクレイシ』の名前は『ツルレイシ(ニガウリ)』に対して付けられた名前です。命名はかなりややこしいのですが、モクレイシの果実が割れ、赤い種子が見えるのがニガウリと似ているので、ツルに対してモク(木)と名付けられました。判りづらいですが…ツルレイシの名の由来は、実の表面が凸凹で、ライチと似ているから、という事です。
つまり、 実がデコボコで、ライチ(レイシ)のようで、種子が赤いのでツルレイシ(ニガウリ)ようで、木になるので、モクレイシと言う三段論法の結果の名前…だそうです。面倒な命名ですね~。