椿 葉っぱだけですが...

新年になって七日目になりましたね。今日は七草。
去年までのブログで記事にしたことがありますが、七草と言うのは新年を迎えて「今年一年、健康で、食に困らず、過ごせますように」とお祈りする農事神信仰の一種から始まったものと考えられています。
七草粥:ななくさがゆ』を食べる風習は『人日の節句/じんじつのせっく』と呼ばれていた正月七日に、心を正し、身を清め、邪気を完全に払い新しい年を始めるための行事とされていました。
『人日(じんじつ)』と呼ばれるのは中国の古代占術書で、1月1日がトリの日とされ、そこから順に犬→豚→羊→牛→馬の日となっていて、7日目が人の日で『人日』、明日8日が穀物の日と考えられていたのです。
中国で陰陽道の影響で昔から奇数はおめでたい数字、陽数とされていました。そのために1月7日の『人日:じんじつ』3月3日の『上巳:じょうし』そして、5月5日の『端午:たんご』に、7月7日の『七夕:しちせき』9月9日の『重陽:ちょうよう』を年中行事を行う式日と考えていました。
ところで、七はおめでたい数字かもしれませんが、世の中は「七」ではなくて、「なぁなぁ」(笑)では…いけませんな......
お役所仕事であったり、点検や作業を、大事な打ち合わせであったりを「ま…それでいっか~」「今まで通りでヨロシク~」「多分…大丈夫だろ」が、大きな事故や事件になってるわけで...今年はそう言うことの無いような一年になって欲しいものでございます。
因みに…「なぁなぁ」ですが、これは長くつき合っている間に、何をするにしても仲間感覚で事をすませてしまう、なれ合いの事を言いますね。この語源は、『歌舞伎』が元になった江戸時代に出来た言葉です。歌舞伎の舞台上で役者が「……なあ」と呼びかけたあと、無表情のまま顔だけを相手にむける仕草があり、それに応えてもう1人の役者が同じような状態で「なあ」と答える。この歌舞伎の舞台上での決まり事がその後に、表面上は無表情で(つまり…何も説明もなく)腹の中では意志の疎通を交わし、話を進めていくと言う事(悪しき慣習)を『なぁなぁで済ます』と言うようになったのです。
あ~、どうもオイラのブログは話が何処かに逸れちゃいますね~~....スミマセン。
で…表題でございます。
薔薇の記事が未だアップし終わらないので(Part17まで来てるのに)他の記事も溜まる一方です。
もう時期的には春の植物の記事にならねばイカンのです。
で…草…じゃなくて、木本の葉っぱなのです。ちゃんと花が咲く木本ですが今回はあえて葉っぱ。
椿の葉っぱです。椿の葉っぱなんてどれもそう変わらないだろ?と思ってる人もおいでと思いますが…。
こんなのもあるンですよ。
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細くて長い葉っぱ
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粗い鋸歯の葉っぱ
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葉っぱの先が…

三つの違い判りますよね~。普通の椿の葉っぱとは違うでしょ。
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最初のは『百合椿』です。
花が咲くのは3~4月。花の上半分が『百合の花』のように外曲するので「百合椿」。
葉っぱもこのように細長く光沢があります。
江戸期の『草木錦葉集(水野忠暁1829(文政12年)13冊中6冊は未完)』に『金王百合葉』として載っている古い品種です。 ツバキの葉の中では『孔雀椿』と共に最も長い。こんな書物です→草木錦葉集
二番目のは『柊葉椿』です。
肉厚の細い葉で、柊の葉のような鋸歯があります。花は2月から4月に咲き一重の紅色です。
江戸・染井の植木屋伊藤伊兵衛三之丞・政武父子が執筆した『増補地錦抄1710(宝永7年)』や『草花絵前集1739(元文4年)』に記載があります。
そして三つ目が『錦魚葉椿』
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葉は主脈が帯化現象を起こし、2~5頭に分岐して金魚の尾のようになっています。花が咲くのは3~4月で、一重の桃紅花をつけます。
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植木屋であった増田金太(増田繁亭金太郎)の『草木奇品家雅見1827(文政10年)』には、「その葉金魚のごとし、。実に不思議の珍産なり」と記されているそうです。

※6月ですが…花の画像を今更ながらに追加です。撮影日は…4月27日(笑)
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