ゴウソ ナキリスゲ ウキヤガラ

トンボ池の近くなどで見かける草を…
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郷麻 ゴウソ
水田や湿地にふつうに見られる多年草です。高さは40~70 cmで、茎は3綾形で表面はざらつきます。
花期は5月~6月。ふつう長い柄を持って垂れ下がった小穂が2~4個つきます。
◇科名:カヤツリグサ科 ◇属名:スゲ属(Carexs=恐らく「Cladium mariscus=ヒトモトススキ」の近似種の古代ラテン名。又はその鋭い葉に起因したギリシャ語の「keirein=切る」を語源とする説もあり,shear-grassの英名もある ◇学名:Carex maximowiczii Miq.
葉は幅が4~6mmの線形で、裏面は粉白を帯びます。
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先端につく小穂は雄花が多数つく雄小穂で線形で、残りは多数の雌花がつく雌小穂で俵形をしています。
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雌花の鱗片は紫褐色。果胞は長さ 3.5~4.5 mmの広涙滴形で表面に細かい突起が多数あります。

菜切菅 ナキリスゲ
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葉がざらつくので菜っ葉が切れるという意味で、この和名がついています。と言っても…実際はそれほどでもない。
果苞は、長さ3~3.5mmの扁平な広卵形で、刺状の毛が密生します。
◇科名:カヤツリグサ科 ◇属名:スゲ属(Carexs=恐らく「Cladium mariscus=ヒトモトススキ」の近似種の古代ラテン名。又はその鋭い葉に起因したギリシャ語の「keirein=切る」を語源とする説もあり,shear-grassの英名もある ◇学名:Carex lenta D.Don ex Spreng.
本州中部以南ではごく普通のスゲであり、広い範囲に生育してい常緑性の多年草
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花期が8~10月と、秋である点が、日本のスゲでは数少ない例と言えます。
高さ40~40cm。茎や葉は密にそう生して大きな株をつくる。葉は暗緑色でかたく、幅2~3mm。根元の葉は葉身がなく、暗褐色の葉鞘だけになる。茎の上部から長い柄を1~3個だして、小穂を多数つけます。
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柱頭は2個。小穂は雄雌性で長さは1~3センチ。幅は3~4mmで、上部に短い雄花をつけて下部に雌花をつけます。
下部の苞は長い葉状で、基部に鞘がある。上部の苞は刺状。果胞は、長さ3~3.5mmの扁平な広卵形で、刺状の毛が密生します。近縁種は『コゴメスゲ』『フサナキリスゲ』『キシュウナキリスゲ』『センダイスゲ』などです。


コチラは以前い別の記事で少し説明していますが…
浮矢柄 ウキヤガラ
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水底の泥土中に長く横にはった根茎があって、先端に黒っぽい皮に包まれたクワイ形の塊茎を作ります。
茎は塊茎から立ち上がり高さは1mくらいです。
以前コチラの記事で説明しています。→『コウキヤガラ』
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◇科名:カヤツリグサ科 ◇属名:ホタルイ属(Scirpus=イグサ又はそれに似た植物のラテン名を転用したもの) ◇学名:Scirpus yagara Ohwi(yagara=矢柄/Ohwi=分類学舎大井次三郎の)
茎の切り口は、やはりカヤツリグサ科独特の三角です。
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他の水辺の植物は→『水辺の植物』で記事にしていますが、一般的なのは→『フトイ(太藺)』とか、『サンカクイ』に似ている『カンガレイ(寒枯藺)』でしょう。いずれもトンボがよく止まりますね。
因みに…『カンガレイ』は、株状になり、花序に枝がないのですが『サンカクイ』は高さ0.5~1.2mで、節から茎を立てて群生します。茎は名の通り三角形で、葉はふつう基部は葉鞘だけになります。先端に長さ2~10cmの葉身が残ります。茎の先に長さ2~5cmの苞が1個直立し、そのわきから2~3個の枝をだし、先端に2~3個ずつ小穂をつけます。小穂は長さ0.8~1.2cmの長卵形で果実はレンズ状で黄褐色です。果実より長い3~5個の刺針があります。