ギンバイソウ

学名が不思議な花と言う意味です。
ギンバイソウ 銀梅草
茎先に淡い紅色をした球状の苞をつけますが、実はこれは葉の変形したものです。
この苞の中から白い花が現れます。
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真ん中には白い梅の花に似た両性花が10~20個つき、周りには3枚の萼からなる装飾花が数個つきます。
ホントに不思議な形。この花の形が名前の由来です。
日本固有種で、本州の関東地方から九州にかけて分布し、山地の谷沿いや湿った林の中に生えます。
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7月から8月に茎の先へ集散花序を出して、10~20個の白い花をつけるのですが、この花は装飾花と両性花があります。
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装飾花は萼片が2枚か3枚からなる花で、両性花は萼片と花弁がそれぞれ5枚で、画像でお判りのように雄蘂がたくさんあります。雌蘂は1個。
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◇科名:ユキノシタ科 ◇属名:ギンバイソウ属(Deinanthe=「deinos=異常の」+「anthos=花」。不思議な花といった意味 ◇学名:Deinanthe bifida(bifida=2つに中裂した)
葉の特徴葉は学名にあるように、先が浅く2つに裂けるはさみ型の、特徴ある葉です。長さが10~20センチで幅が6cmから12cmの倒卵形で向かい合って生える対生。縁には鋭い鋸歯があり、表面にも裏面にも粗い毛が生えています。
高さは40cmから70cmになります。茎は直立し毛があります。また枝は出しません。
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実の特徴花の後にできる実は、熟すると下部が裂け種子が散布される朔果です。
近縁種が中国の湖北省に生育するとのことで、氷河時代の遺存植物と考えられています。
地下茎にある液を「のり」にすることがあるそうです。
近縁種に『マルバギンバイソウ※Deinanthe bifida Maxim. f. rotundifolia Satomi』と『ムラサキギンバイソウ※Deinanthe bifida Maxim. f. violacea Hayashi』があります。