ハナモモ

ハナモモが満開ですね。
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モモは「桃の節句」に使われたり、昔噺の「桃太郎」に出てくるように、「めでたいこと」にしばしば使われてきた樹木です。古来から、中国でも日本でも縁起木として扱われています。
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ハナモモは一重咲きや菊咲き、枝垂れ種や、紅白の花をつける咲き分けなどもあります。八重咲きには『蟠桃』『スワトウ』一重咲きには『赤芽』『赤枝垂』『白枝垂』が、菊咲きの『菊桃』や『京舞妓』などがあります。
また花色が白のものには『中生白』『寿星桃』、桃色の『羽衣枝垂』や『ひなまつり』『矢口』などがあります。
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元禄以降に、庶民の園芸熱の高まりに伴って、モモの栽培も盛んになりました。
江戸時代末期には約二百品種にも達したともいわれています。
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ハナモモは高さ二~二・五メートルぐらいが観賞に適しているので、ふつうはこの高さで栽培されます。
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モモの栽培は改良が進み、現在ではハナモモの園芸品種は次の4群にまとめられています。
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今回のハナモモは『立性品種群』の品種です。
ほとんどの枝が直上し、花は一重が多く、花色にはも桃、白やそれらの染め分けがあります。
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『寒 白』透き通るような純白の花。ピンクのは『照手桃』か『矢口』が主に見られる品種です。
この他には
『枝垂れ品種群』枝が枝垂れ、花色は桃、白、赤などで一重と八重があります。
『矮性品種群』 〔寿星桃〕〔カラモモ〕または〔アメンドウ〕ともいわれます。高さは1メートルほどで、枝の節間が短く、花は一回り小さく、一重と八重があり花色は桃、赤、白。
『一才物品種群』〔一才桃〕とよばれるものは種を播いて1~2年で開花します。花は桃色で一重もありますが、多くは八重咲きで、木の寿命は短く10年ほどです。

万葉集にはモモの歌が出てきますが、そのほとんどは、花の美しさを詠んだものといわれています。
【向つ峰に立てる桃の木ならめやと人ぞささやく汝が心ゆめ】 

【我がやどの 毛桃の下に月夜(つくよ)さし 下心(したこころ)よしうたてこのころ】
  意:我が家の毛桃に月夜の明かりがさし、とてもこころよいこの頃です。】
【春の園 紅(くれない)にほふ桃の花 下照(したで)る道に出で立つ娘子(をとめ)】

【桃花染(ももそ)めの 浅らの衣浅らかに 思ひて妹(いも)に逢はむものかも】