水仙

今は『水仙』がアチコチで花を咲かせていて見頃と言えるかもしれません。
水仙の原産地は地中海沿岸地方で、シルクロードを経由して中国にもたらされ、日本へは平安時代遣唐使などによって薬草として持ち込まれました。それが野生化してアチコチに咲いている『ニホンズイセン』となったといいます。有名な群生地は、関東では『千葉県鋸南町』で『越前』『淡路』と並ぶ日本三大水仙群生地として1,000万本近い水仙を市場へ出荷していますね。
水仙については以前にも別ブログなどで何度も説明しておりますが、大変に品種の多い花です。
水仙についての説明←記事 以前の記事の説明と同じになりますが、スイセンという名は「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来し、その漢名の「水仙」を音読みしたものです。
彼岸花科(クロンキスト体系ではユリ科)で、スイセン属(Narcissus)です。
今更になりますが…Narcissusという学名は、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスのことですね。因みに『ヤブラン』の属名(Liriope=リリオーペ)が、ギリシャ神話の女神(ニンフ)の名前で、『ケーピーソスCephisus, Kephisos(川の神)』と『リリオーペLiriope』の息子が『ナルキッソスNarcisso』です。
こちらは『日本水仙』のように副花冠が黄色ではなく白色の水仙です。
『ペーパーホワイト』
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『ニホンズイセン』に先駆けて咲く寒咲きのスイセンです。一見、園芸品種のようですが、原種水仙の一種です。
以前にも何度か記事アップしています。→ペーパーホワイト水仙◇学名:Narcissus papyraceus ◇英名『Paper White Narcissus』 ◇別名『ナルキスス・パピラケウス(学名)』
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水仙の原種は30種類ほどあると言われています。現在では園芸用に品種改良されたものが広く栽培されています。原種は花弁が細くねじれていたのですが、平たい花弁にするのに50年ほどかかったということです。
その後、八重咲きや、白と黄色以外の色を出すための品種改良が進みました。→いろんな水仙
海外では水仙は『希望』の象徴としてガン患者をサポートする団体の多くで、春の訪れと共に咲くこの水仙が希望のシンボルとして募金活動のキャンペーンに用いられています。
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今の時期水仙はこの『ペーパーホワイト』→『グランドソレドール』→『ニホンスイセン』の順に咲いていくことが多いようです。この花によく似た『ガリル』という品種がありますね。
『ペーパーホワイト』はニホンスイセンやグランドソレドールと同じフサザキスイセンで、分類的には原種タゼッタの仲間です。
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手前に見えるのが『ニホンズイセン:日本水仙

さて、各地で大雪の被害が出ておりますが…
『雪中花』これは『水仙』の別名ですね♪素敵な名前です。
雪の中でも春の訪れを告げるので、雪中花と呼ばれます。冬の次は春、
一応…以前の記事に黄色の水仙ダッチマスタ-八重のデュエットがあります。

『鑞梅』以前の鑞梅と水仙(←記事)。因みに、『日本水仙』の学名:Narcissus tazetta var. chinensis(日本水仙)=tazettaはイタリア語で小さいコーヒー茶碗と言う意味。