ホタルイ

ホタルの住むようなところに生える藺(イ)からきた名前です。
確かに小さいですが、ホタルのように見えるからではない。
蛍藺 ホタルイ
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元々は水田雑草ですが、現在は水田のなかではほとんどみられず湿った休耕田にまれに確認されるくらいで す。その他では溝や湿地に発生します。
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◇科名:カヤツリグサ科 ◇属名:ホタルイ属(Scirpus=イグサ又はそれに似た植物のラテン名を転用したもの ◇学名:Scirpus juncoides Roxb. var. hotarui Ohw(juncoides=イグサに似た / Roxburghii=インド植物の研究者W.Roxburgh の)
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「ホタルイ」と呼ばれているには、『ホタルイ*Scirpus juncoides Roxb. var. hotarui Ohwi』『イヌホタルイ*Scirpus juncoides Roxb. var. ohwianus T. Koyama』『タイワンヤマイ*Scirpus wallichii Nees』『コホタルイ*Scirpus smithii A. Gray subsp. leiocarpus』などがあります。
全国的に最も普通にみられる雑草が『イヌホタルイ』で、『タイワンヤマイ』や『コホタルイ』だと、東北から北海道など一部の地域では多く発生 していますが、全国的ではありません。
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※イヌホタルイの繁殖は、株の基部の越冬芽という繁殖器官による場合もあることから多くの雑草図鑑や、除草剤ラベルなどの適用雑草欄においても「多年生」として分類されていますが、実際の水田のなかでは種子によって増える「一年生」としてみられるものがほとんど言う事です。
ホタルイの種子は、自然の状態では秋から春にかけて低温にあい雨や雪などの水分にさらさ れることで、次の年の田植え前には目が覚め始め、発芽の準備が整います。ホタルイの種子には、休眠性があって、秋にできた種子を採ってきて播いてもすぐには発芽しません。
イヌホタルイの種子は、酸素が少ないほど発芽しやすく畑よりも水田のように水や泥 の中のような場所でよく発芽すると言う事です。
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芽が出てからは30~50日で穂ができ、花が咲きます。種子は、条件が良いと10~20年の寿命があると言われています。田圃の深いところに種子があると面倒なことになりますね。