虎杖の実

先日記事アップした『虎杖(イタドリ)』が、花から実に変わっていました。
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イタドリ 虎杖
イタドリは大きくなる多年生草本ですが、高さは2m近くにもなります。
茎は太く、中空で春に出始めた茎を折り取って、生食したり、漬け物にしたりします。
この中空の茎を折り取る際に、ポコンと音がし、食べると酸っぱいので「スカンポ」とか「かっぽん」などと呼ばれたりもします。あ、『スイバ酸葉』スカンポと呼ぶ地方もありますね。
因みに『スイバ(酸葉)』は『ギシギシ』によく似ていますが、葉っぱが違うので間違えないように…
これが『スイバ』
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『ギシギシ』と同じタデ科ギシギシ属です。スイバは葉の形がギシギシより短く、また葉の基部が矢じり形です。ギシギシの葉はフチが波打つので見分けが付きます。
スイバは根茎は生薬になります。生薬名は虎杖根(こじょうこん)。利尿、通経剤として用いられます。

虎杖の和名の由来は、疼(いた)みを取り去る効果があるので『イタドリ(疼取)』と名づけられたとされています。
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和名の漢字だとすぐには『イタドリ』とは読めないと思いますが、これは茎には節ごとに赤い斑紋が入るのですが、この茎に入る模様を虎の縞模様に見立てて『虎杖』の文字を充てたと言うことです。
◇科名:タデ科 ◇属名:タデ属(Reynoutria=「Reynoutre」という人名に由来 ◇学名:Reynoutria japonica
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先日の花の記事はコチラです→ 『虎杖の花』]
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北海道西部以南の日本各地に分布し、朝鮮・中国・台湾にも分布します。路傍や荒地までさまざまな場所に生育します。
大きく成長する、肥沃な場所では枝分かれして枝先は垂れ下がります。
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刈り取りされるような場所でも生育が見られるほど、強い植物。これ、は地下に伸びる太い地下茎のためです。地下茎を伸ばして崩落地などでいち早く群落を形成します。
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根茎は生薬で『虎杖根(こじょうこん)』といって、利尿、通経剤として用いられます。
俳句では『虎杖』が春の季語ですが、『虎杖の花』は夏の季語。