イタドリ

和名の由来は、疼(いた)みを取り去る効果があるので『イタドリ(疼取)』と名づけられたとされています。
イタドリ 虎杖
イメージ 1
和名の漢字だとすぐには『イタドリ』とは読めないと思いますが、これは茎には節ごとに赤い斑紋が入るのですが、この茎に入る模様を虎の縞模様に見立てて『虎杖』の文字を充てたと言うことです。
茎は太く中空で、春に出始めた茎は生食したり漬け物にしたりします。春に見かける竹の子状の若芽のがイタドリですよ。茎の皮をむき、生で食べることができますが、酸味がありますね。シャキシャキとして酸味の利いた味若い茎はかじると酸っぱいので「スカンポ」とも呼ばれます。
イメージ 2
草丈は150センチから200センチくらいにもなります。葉は楕円形で、互い違いに生える互生。
葉のつけ根の部分は水平になります。
イメージ 4
開花時期は8月から10月で、雌雄異株です。
枝端と葉のわきに総状花序をつけ白色の小花をたくさんつけます。
イメージ 5
雄花は漏斗形で先が5つに裂け、花粉が見えます。
雌花は先が5つに裂け、中に3本の花柱(雌蘂)が見えます。
雌花の後には、3つの稜がある長いハート形のそう果ができます。
イメージ 3
◇科名:タデ科 ◇属名:タデ属(Reynoutria=「Reynoutre」という人名に由来 ◇学名:Reynoutria japonica
根茎は生薬で『虎杖根(こじょうこん)』といって、利尿、通経剤として用いられます。
俳句では『虎杖』が春の季語ですが、『虎杖の花』は夏の季語。

近縁種には『大虎杖(オオイタドリ)』がありますが、葉が心形なので、ここで見分けられます。