ナガボノシロワレモコウ

普通は濃い紅い色で、それが花の名前にもなっているのですが、コレは白花。
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ガボノシロワレモコウ 長穂の白吾亦紅
山地の湿った草原に自生する多年草。茎の中部で枝分かれをして白い花穂を出します。長いものは垂れ下がります。
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ワレモコウより穂が長くて白色、というのが名前の由来。
萼片は4枚あり、4本の雄しべが花から突き出ます。花は上から咲き始め、下へと向かいます。
花には花弁はありません。
白く見えるのは萼片。
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◇科名:バラ科 ◇属名:ワレモコウ属((Sanguisorba=サングイソルバ。ラテン語の「sanguis=血」+「sorbere=吸収する」が語源。根にタンニンが多く含まれ止血効果のある薬として利用されることから ◇学名:Sanguisorba tenuifolia Fisch(tenuifolia=薄い葉の)。Fisch=Fischeriロシアの分類学者F.E.L.von フィシャーの
よく似た花に、東北地方の高山に分布している『シロバナトウウチソウ』があります。
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葉は奇数羽状複葉で、11枚から15の小葉があります。奇数羽状複葉は、鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで、先に1つの小葉がついて1枚の葉として構成されるものです。
小葉は幅の狭い楕円状の線形で、縁には鋭い鋸歯があります。
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花後にできる実は熟しても裂開せず、種子は2つで全体が種子のように見えるそう果。
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湿原に生育する植物の中には氷河時代に分布したものが生き残っていることがあるのですが、実はこの植物もその一例と言えます。