マルバウツギ

今の時期は、いろんな木花が咲き出して観察に大忙し(笑)。勤務がキツイのに勤務あけはアチコチ歩き廻っております。ツツジや空木は種類が多いので、アチコチで見かけますね。

卯の花の 匂う垣根に ほととぎす 早も来鳴きて 忍び音もらす 夏は来ぬ

卯の花というのが『空木』ですね。おからじゃあない(笑)。まさに今日6日は暦🗓の上でも【立夏夏になったわけです。『空木(ウツギ)』とは、まさに字のとおり、茎が中空の木(髄が無い)を指します。しかし…空木というのが名前に付くものですが、コレがややこしいンですよね。
ユキノシタ科の『バイカウツギ』『ノリウツギスイカズラ科の『タニウツギ』『ツクバネウツギ』『ハコネウツギ』『ニシキウツギ』だけでなく、前記事のバラ科『コゴメウツギ 』ミツバウツギ科『ミツバウツギ 』ドクウツギ科『ドクウツギ』フジウツギ科『フジウツギ』まで色々なのがある。
この歌の歌詞にある卯の花は、垣根に使われているので、オイラとしては、《ヒメウツギ》ではないかと…思います。
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マルバウツギ 丸葉空木
葉が丸いウツギ。日当りの良い、やや乾燥した斜面によく生える落葉低木です。
別名は『ツクシウツギ』
◇科名:ユキノシタ科 ◇属名:ウツギ属Deutzia=Thunberg の後継者でオランダの Johan van der Deutz に対して、1781年に捧げられたもの ◇学名:Deutzia scabra(scabrifolius=ざらざらした葉の、粗面葉の)
同じユキノシタ科のウツギの中では小さい花が咲きます。よく分枝して、枝先に円錐花序を出し、約1cmの小さな花を多数咲かせます。。
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葉は対生し、葉身は卵円形または卵形。葉の裏表両面ともに星状毛があります。縁は不揃いな鋸歯があります。花序のすぐ下の葉は、他の葉と形が少し異なります。
このウツギの仲間では、唯一の紅葉する木だッたハズ…です。ただしある程度条件が必要のようで、何処でも見られる訳でもなさそうですね。日陰の葉は黄色くなり、日向の葉は赤くなります。
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ユキノシタ科のウツギには『ウツギ』『ヒメウツギ』『ウラジロウツギ』この『マルバウツギ』そして『バイカウツギ』があります。見分けるには…ウツギ属の花の特徴は、雄蘂の花糸が翼を持ち下半分が短冊状になっています。で…じつはこの花糸の翼の形が、少しずつ異なっているのですね。
雄蘂の花糸の翼の先端部が『ウツギ』と『ウラジロウツギ』だとほぼ四角(90度)で『ヒメウツギ』はまるでツノのように突き出しています。
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そしてこの『マルバウツギ』は角がなく丸みを帯びています。
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バイカウツギ』は花が大きく、その付き方から一目で他のウツギと区別が付くのですが、その他の品種の場合は、葉はどれも対生で2枚ずつ綺麗に並んでいるのですが、この『マルバウツギ』だけが葉が太く丸いので区別できます。
その他は先端に行くにしたがって尖っていて、見た目に細長い形。『ウラジロウツギ』は名の通り、裏が白いので見分けられます。
若い枝が『ウツギ』と『マルバウツギ』では褐色を帯びており、毛も生えているのですが『ヒメウツギ』は緑色で無毛。
夏は来ぬ 佐々木信綱 作詞 小山作之助 作曲
 
卯(う)の花の、匂う垣根に 時鳥(ほととぎす)早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ

さみだれの、そそぐ山田に 早乙女(さおとめ)が、裳裾(もすそ)ぬらして 玉苗(たまなえ)植うる、夏は来ぬ

橘(たちばな)の、薫るのきばの 窓近く、蛍飛びかい おこたり諌(いさ)むる、夏は来ぬ

楝(おうち)ちる、川べの宿の 門(かど)遠く、水鶏(くいな)声して 夕月すずしき、夏は来ぬ

五月(さつき)やみ、蛍飛びかい 水鶏(くいな)鳴き、卯の花咲きて 早苗(さなえ)植えわたす、夏は来ぬ:
春から初夏に咲く花は素敵ですね。イワウチワ アカヤシオ シラネアオイ ヒゴスミレ