アンズ

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アンズの果実が沢山なってます。
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中国原産ですね。紀元前2~3世紀にはすでに栽培が始まっていた歴史の古いフルーツで、花は観賞用、仁は薬用、果肉は生食や加工用に利用され、五果のひとつとして重用されてきました。
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ここを起点に、その後東アジア地域に根付いた「東アジア系」と、シルクロードから中央アジアを経て地中海性気候に適応した「ヨーロッパ系」に分かれていきました。
日本には平安時代に、東アジア系のものが中国より渡来しました。
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花はコチラですね( ̄▽ ̄)
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当時は「唐桃」と呼ばれていたようです。その後「杏子」の中国読みから「あんず」の名が一般化されました。また、品種的にも日本の気候に合うように次第に変化し、「ニホンアンズ」という独特の品種群を形成するようになりました。
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今でこそアンズは食用ですが、中国でも日本でもはじめは薬として利用されてきました。アンズの種の仁である「杏仁(あんにん、又はきょうにん)」が咳を鎮める漢方薬として重用されたのです。従って、実を食べるようになったのは江戸時代に杏干として食されたことに始まります。
『杏一益、梨二益、カリン百益』と言う言い伝えが中国にあります。
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アンズのジャムは色・風味ともにジャムの王様と言われますね。ケーキの飾りとかデザートのソースにとか…。
杏の実の旬は初夏から夏ですね。よく市場に出まわる品種は《平和》《山形三号》《新潟大実》と言う品種。
♣因みに…アダムとイヴのお話で、『エデンの園』になっていたと言う禁断の果実はリンゴだと言うのが定説ですが、実はこれはここ2世紀ほどに定着した事で、本当は旧約聖書には特定するような記述はありません。で…別の説では「apples/アップル」ではなく「apricots/アプリコット」ではないか?と言う説もあります。
日本では、長野県や青森県など、比較的寒い地方での栽培が盛んです。長野県は全国生産の約6割、青森が約3割を占めます。特に有名なのは長野県更埴市で、江戸時代に松代藩が勧農政策を進め、今日まで日本一の産地として名をはせてきました。
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ただし、これは生アンズの場合であって、日本で食されるアンズの総量の1/4に過ぎません。あとの3/4は加工品であり、そのほとんどは輸入品です。缶詰め・ビン詰め製品は主に南アフリカ、乾燥果実はトルコやアメリカ、砂糖調製果は中国から輸入です。