ヒメコウゾ

かつて、和紙の原料として使われていました。
姫楮 ヒメコウゾ
イメージ 4
現在はこの《ヒメコウゾ》と《カジノキ》の雑種を《コウゾ》と呼び、和紙の原料としています。
しかし実際の区別が難しいので、《ヒメコウゾ》を通称普通に《コウゾ》として呼ぶことが多いとされますね。
樹形が《ヤマグワ》にも似てるのですが、本種は樹高2~4mの低木なので見分けはつきます。
イメージ 5
樹皮は暗褐色で、縦に縞模様がはいり、褐色の皮目が多いです。
◇科名:クワ科 コウゾ属(Broussonetia=ブラウソネッティア。[Pierre Marie Auguste Broussonet(1761~1807)]フランスの医師で自然科学者)にちなんだ名前 ◇学名:Broussonetia kazinoki(kazinoki=カジノキ)
《カジノキ》(←記事)の学名が≪Broussonetia papyrifera(papyrifera=紙を持った)≫です。
イメージ 7
葉は互生で、葉身はゆがんだ卵形になり、先は尾状に尖って基部は左右不相称の心形です。
表面に短毛が散生してざらつき鋸歯があります。
4~5月に展葉と前後して花を付けます。
イメージ 3
新枝の基部にあるのが雄花序で数個、新枝の上部にある葉腋に付いているのが雌花です。
雄花序は短い柄があり、多数の雄花は球状。
イメージ 1
雌花は独特の形をしていますよね、暗紫色の長い毛は花柱です。
イメージ 2
花後に出来る集合果は1cmほどの球形をしています。

6月頃に赤く熟します。食べられます。甘いのですが花柱や核が残るため食感はざら付きます。まぁ不味くはないけど、あまり美味しいものでもない。
イメージ 6
コレがよく似ている《カジノキ》です。