水芭蕉

つい先日神代植物公園の水生園で花が咲いていたのを見たのですが、、、、、
一昨日、野川公園の咲いている場所では、既に葉っぱだけでした。
==《ミズバショウ 水芭蕉》==
白いのは花ではなく仏炎苞(ぶつえんほう)で、本当の花は中心部の黄色いところについています。

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1つの肉質の花序(肉穂花序)には、数十から数百の小花があって、それらすべてが雄蕊(ゆうずい)と雌蕊(しずい)を持つ両性花です。

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この仏炎苞が開いたときから多くの小花は雌蕊が露出していて受粉が可能になります。但し最初は雄蕊は花序の表面には現れていません。雄蕊が出現するのは開花の後数日で、花序の表面を押し上げるようにして出てきます。その後多くの花粉を放出します。最初は雌蕊だけが機能し、やがて雄蕊が機能を始めるという開花システムで、これはイネ科などの風媒花によく見られる「雌性先熟」というものです。*水芭蕉の花は、歌曲『夏の思い出』(*中田喜直作曲、江間昌子作詞)では「夏が来ると思い出す尾瀬の風景の一部」として歌詞の一部にこの花が出て来るので「夏の花」?と言うイメージがあるかもしれませんが、これは自生地では春の雪解けに合わせて姿を現すからなので、正確には春の植物。

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自生地は別に尾瀬だけではなく各地にあります。しかし一部の地域では、鹿や猪による食害のため水芭蕉の花が極端に少なくなっているそうです。
【◇科名:里芋科 ◇属名:ミズバショウ属(Lysichiton=リシチトン。ギリシャ語の「lysis=分離」+「chiton=衣服」が語源。花を覆うまわりの部分が、服のように少し離れたところにあることから ◇学名:Lysichiton camtschatcense(camtschatcense=カムチャッカの)】
学名にあるように、シベリア東部、サハリン、千島列島、カムチャッカ半島と日本の北海道と中部地方以北の本州の日本海側に分布しています。
主な自生地は、北海道『網走湖畔(大空町網走市)』『雨竜沼湿原(雨竜町)』福島県福島市吾妻連峰『 仁田沼』そして『尾瀬沼長野市『奥裾花』両白山地『大嵐山』両白山地『取立平』籾糠山『天生湿原
東京近辺では、箱根の仙石原が有名な自生地です。丁度今頃、4月上旬頃に咲きます。

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花のあとに伸びてくる葉が『芭蕉(ばしょう)』に似ていて水辺に生えるのでこの名前があります。
☆☆5月3日と5月19日の誕生花です。花言葉は「美しい思い出」「変わらぬ美しさ」