タラノキとハリギリ

雑木林の中でトゲのある木が黄葉しておりました。

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==【タラノキ】==
北海道から九州にかけて分布し、山野に生える、ウコギ科タラノキ属の落葉低木で、花や全体の姿は『ウルシ』『ヌルデ』『ハゼノキ』などのウルシ科の仲間とそっくりですが、幹のトゲを見たらはっきり違いが判ります。
樹皮や根皮にはサポニンを含んでいて、生薬名が『タラ根皮(こんぴ)』。
糖尿病の薬となるほか、健胃、強壮、強精などの薬効があります。
《◇科名:ウコギ科 ◇属名:タラノキ属(Aralia=最初の標本についていたケベック州の現地語「aralie」から ◇学名:Aralia elata(elata=背の高い)》

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樹高は2メートルから5メートルくらいで、幹は真っ直ぐに伸び、上部に大きな複葉をまとまってつけます。
葉は”2回羽状複葉”というもので、鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並んで1枚の葉が構成される”羽状複葉”を、もう1回繰り返すの形なので、1つ葉の長さは50センチから100センチにもなります。互生につきます。小葉の形は卵形ないし楕円形で先が尖って、縁には鋸歯があります。
幹をはじめとして、随所に鋭い棘があるのが特徴ですね。

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ところで…タラノキと言えば、やはり《たらの芽》ですが、かつては、ほんの一時旬の時だけ味わえる貴重な食材だったと思いますが、今では栽培物が早い時期から結構長い期間、スーパーの棚に並ぶようになりましたね。ん~~なんだか…ちょっぴりありがたみが薄れてしまったような気もします。

で…コチラ。同じように棘のある木ですが…

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枝や幹に鋭いトゲがあり、キリの葉に似てますが、キリの仲間でもない。
==【ハリギリ】==
ヤツデ などと同じウコギ科の落葉樹。
《◇科名:ウコギ科 ◇学名:Kalopanax pictus》

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ンでコチラですが、若芽は タラの芽に似て山菜としても食べられますが、アクダラなどとも呼ばれるようにアクが少々強いのが難点。
芽の出始めはタラノメに、伸びてくると【コシアブラ】に似ています。

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しかし、【コシアブラ】や【ハリギリ】が食用になると知らない人も多く、【コシアブラ】はタラの木と同じようなところにあることが多いのですが、タラノメの脇にハリギリやコシアブラとかがあっても採られないことが多いようです。