梅『楊貴妃』

今までにも説明しておりますが、梅の品種は中国からの渡来種のほか、江戸時代には、たくさんの品種の育成・改良が行われました。現在では300種以上あると言われています。
さて…今の時期の梅は、遅咲きで豊後系の種が多くなります。

ヨウキヒ 楊貴妃
豊後系・豊後性の淡い紅色をした八重咲きの中輪で、花径は20から25ミリ。
花弁が波打つのが特徴です。
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花びらが薄紅色で八重咲きの梅。
名前の通り、優雅に舞う美女「楊貴妃」のように美しい梅です。
花も大きく花弁が波打っているため、豪華で華やかな印象です。
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因みに…里桜や山紫陽花や椿にも同名の園芸品種がありますね。
◇学名:Prunus mume ”Yokihi”

因みに楊貴妃と言えば…
「眸(ひとみ)を廻らして 一笑すれば 百の媚めかしさ生まれ」
楊貴妃:719年(開元7年) - 756年7月15日(至徳元載(元年)6月16日))中国唐代の皇妃で、貴妃は皇妃としての順位を表す称号です。姓は楊、名は玉環。玄宗皇帝の寵姫。玄宗皇帝が寵愛しすぎたために安史の乱を引き起こしたと伝えられたため、傾国の美女と呼ばれています。
玄宗皇帝と楊貴妃の話で有名な『白居易』は中唐の詩人です。字(あざな)が白楽天で、日本ではこの名前でよく知られていますね。
この彼の詩の中でも『長恨歌』が特に知られています。
『廻眸一笑百媚生 六宮粉黛無顔色』
眸を廻らして 一笑すれば 百の媚めかしさ生まれ 六宮(りくきゅう)の粉黛(ふんたい) 顔色無し
彼女が顔を廻らせて一たび微笑むと、そのなまめかしさは美しく化粧した皇帝の大勢の女官も顔色を失うほどであった。