黄菖蒲

午前中からお昼過ぎまでは、とても暖かだった火曜日。近所の散策で池のある処へ行くと…あれ~?
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キショウブ 黄菖蒲
開花時期は本来は5月から6月で、『文目(アヤメ)』とほぼ同じ時期の開花ですが…もう咲いてますね~。
原産地は地中海沿岸地方で、日本へは明治時代に渡来しました。
湿地に観賞用として植えるほか、今では各地の水辺に野生化している多年草です。
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花の色は名前の通り黄色で、外側に大きな外花被片と呼ばれる花弁が3枚あります。
花の中心部には小さな内花被片が3枚。
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外花被片に重なるようにある3枚の花弁は、雌蘂の花柱が3つに分かれたものです。
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草丈は50センチから120センチくらいで、根際から生える葉は線形で幅は2、3センチで、真ん中に盛り上がった縦の筋が目立ちます。
◇アヤメ科 ◇属名:アヤメ属(Iris=ギリシャ語で虹 ◇学名:Iris pseudacorus(pseudacorus=「ショウブに似た」という意味)
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花の後に出来る実はさく果で、熟すると下部が裂け、種子が散布されます。

因みに…単に『ショウブ』という場合は、普通は『ハナショウブ』のことになります。
しかし…本当の『ショウブ』はサトイモ科で端午の節句の菖蒲湯に使われたりするもののことで、花は全く違いますね。その『ハナショウブ(花菖蒲)』は江戸時代に盛んに栽培され、多くの品種が作られました。発展したそれぞれの地名から、『肥後系』『伊勢系』『江戸系』とあります。
ところで…「いずれがあやめかきつばた」と、言われますが、以前に見分け方を説明しました。普通は次のように見分けますが…知ってましたか?

和名科・属場所和名の由来
アヤメアヤメ科・アヤメ属山野に生え、水とは関係ないところにも植えられる和名は文目で、外花被の基部に稜になった目があるから、または葉が並列し綾をなすから
カキツバタアヤメ科・アヤメ属水湿地に群生「書き付け花」の転訛
ハナショウブアヤメ科・アヤメ属水辺など湿った場所に群生ハナショウブの園芸種。ショウブと呼ばれることが多いですが、ハナショウブが正しい呼び名
キショウブアヤメ科・アヤメ属明治の中頃に渡来、栽培が主。水田の溝や池の畔・湿地などに繁殖和名は黄菖蒲。花が黄色であることから
ハナショウブアヤメ科・アヤメ属山野の草原・湿原和名は野花菖蒲。ハナショウブの原種
ショウブサトイモ科・ショウブ属沼や池や溝のそばなどの湿地和名は菖蒲に基づく

実際は前回説明したように、もっともっと簡単な見分け方があります(笑)。
記事はコチラ→見分け方の記事(ドイツ菖蒲(アヤメ))(カキツバタ)(キショウブ)(イチハツ)