エンレイソウ

久しぶりに廻った処でこの花が顔を出していました。
ん~~(?_?)まだこれから、ドンドン花が開き始める…と言うところですね。
見た目ではそうは思わないかもしれませんが、この花は最もユリ科の特徴を具現している花といえます。
エンレイソウ 延齢草
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確かに…見た目には「え~~コレが百合?」と思っちゃう形ですが…ね。
どこがユリ科の花なの?と思ってしまうような形状ですが、ユリ科の大きな特徴は、まず3数生で、植物体が3ないし3の倍数で構成されている事なのです。
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◇科名:百合科 ◇属名:エンレイソウ属(Trillium=トリリアム。ラテン語の「treis=3」が語源。3を基数にしたユリという意味 ◇学名:Trillium smallii(smallii=北米の分類学者J.K.スモール(1869~1938)の)
学名も百合の特徴を表したものになっています。低地や山地の林内に生える多年草で、緑や黒紫色の球形の実を付けます。
それではこの花がユリ科の特徴を見事に具現しているところを見てみましょう。
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3枚の葉の中心から短い花柄が伸び、小さな花をつけます。3枚の花弁。花は横向きからやや下向きに咲きます。
そして雄しべの数も3の2倍で6つ。雌しべは1つで柱頭は短く、先が3つに裂けます。
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また開花するまで15年程度もかかるそうです。つまり3年×5倍。
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萼片の色は緑色から小豆色まで幾つかあって変化が多いのも特徴の一つです。
高さが30cm前後に伸びた茎の頂端に輪生します。葉の大きさに比べると目立たない花です。植物体の造りは同じユリ科の『ツクバネソウ』とよく似ていますが、こちらは前述したように基本数が3ですが『ツクバネソウ』は4です。
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つまりこの『エンレイソウ』の方がよりユリ科の特徴を持っているという事。以前の記事→エンレイソウ

和名の由来は、薬草の効があり、中国でも『延齢草根』という名の胃腸薬として用いられていたから。
古くから胃腸薬や催吐剤などの薬草として使われていますが、『サポニン』などの有毒成分を含む有毒植物なので、過量に服用した場合、嘔吐や下痢などの中毒症状を起こします。
おい~~!それのいったいどこが…薬草だ??と言うところですが(笑)。
この花が本格的に顔を出し始めると春です。もう雪はいらないかな…(笑)。