ザゼンソウが顔を出し始めました

アメリカでは『スカンクキャベツ』と呼ばれている植物です。
これはこの花が異臭(悪臭)を放つということと､その葉の形がキャベツのはっぱと似ていることに由来します。

『座禅草』

日本では達磨大師が座禅をしている姿に見たてて座禅草という名前が付いています。

◇科名：里芋科　◇属名：ザゼンソウ属(Symplocarpus＝シンプロカーパスは､ギリシャ語の｢symploce(結合)＋carpos(果実)｣が語源 ◇学名:Symplocarpus renifolius(renifolius＝肝臓形の葉の)

湿地で開花します。コレは水の中に咲いていますが､すべてが水の中に咲くわけではありません。

葉の開かないうちにまだ巻いたままの葉束のそばに根元から1花序を地上に出します。
下は竹の皮状の鱗片で包まれています。
花は､茶色の大きな仏焔苞(ぶつえんほう)と呼ばれるなかにあるツブツブのものが花です。
仏炎苞を仏像の光背として､そのなかにある花を座禅を組んだ｢達磨大師｣に見立てたのが名前の由来。

座禅草は、花を咲かせる際に発熱するという珍しい特徴をもった植物です。
発熱は、肉穂花序(にくすいかじょ)という部分でおこり､その温度はなんと30℃近くにまで達します。
これは夜間外気温がマイナスにまで下がっても、座禅草の肉穂花序は、発熱のよりほぼ25℃近くに保たれます。
座禅草の持つ高い発熱能力を示すように､寒い地域では､時々､座禅草が咲いている周りの雪が解けていることがあります。
ざぜん草がなぜ発熱するのかという理由については、その温度と匂いで昆虫を誘い寄せ。受粉率を高めるため、と言われています。
見た目はなんとなく『ムサシアブミ』(←記事)にも似ていますね。

花言葉は	｢沈黙の愛｣｢ひっそりと待つ｣

花のあと、脇にある葉っぱがどんどん伸びてきます。コチラは別ブログの以前の記事から。

座禅草の分布は、日本を含む北東アジア、シベリアおよびアメリカ東海岸の一部です。
よく似た植物に水芭蕉がありますが座禅草のような発熱能力はありません。