アワモリショウマ

前記事の『アカショウマ』と花序が見た目に似ています。
主に、本州の近畿地方から九州にかけて分布し、山地の谷川の岩場などに生える多年草。花の様子を泡にたとえたのが名前の由来。
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アワモリショウマ 泡盛升麻
日本固有種です。草丈は40センチから60センチくらいで、茎は直立します。葉は2回から4回の3出複葉で、互生につきます。数回枝分かれをさせて、先に三つ葉をつけます。小葉の形は長い卵形で、縁には不揃いな鋸歯があります。茎も葉も硬く葉には艶があります。別名は『泡盛草』。
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◇科名:ユキノシタ科 ◇属名:チダケサシ属(Astilbe=「a=無い」+「stilbe=艶」。インド種の葉が艶が少なかったことから ◇学名:Astilbe japonica
開花時期は6月から7月で、茎先に円錐花序を出し、白い小さな花をたくさんつけます。
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やや先が垂れ、最下部の枝以外はほとんど分岐しません。
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それぞれの花は、花弁が5枚、萼片が5枚です。雄蘂は10本、雌蘂は2本。
白い小さな5弁花を和名のように、泡を盛るように咲かせます。
花の後にできる実はさく果。
一応…他の似た花との見分け方を。
名前学名小葉の形 基部/先端花序判別ポイント
チダケサシAstilbe microphyllaくさび形~切形/鈍形~ややとがる直立し、枝は短く花序の幅が狭い花弁はへら形で雄しべよりやや長い。葯は淡紅紫色葯が淡紅紫色で、花序全体がピンクに見えること、花序が直立する
アカショウマAstilbe thunbergii尾状に尖り、心形~切形先が垂れ、最下部の枝以外はほとんど分岐しない花弁はへら形で雄しべよりやや長い。葯はクリーム色トリアシショウマと似ているが、主に太平洋側の山地に生え、花序がややまばら。最下の枝以外はほとんど分岐しない
トリアシショウマAstilbe thunbergii var. congesta心形~切形先が垂れ、よく分岐する花弁はへら形で雄しべよりやや長い。葯はクリーム色アカショウマの変種で、主に日本海側に生えます。花序が密で盛んに枝分かれします。小葉は基部が著しく心形になります。アカショウマ、ハナチダケサシとの中間型もあるようです
アワモリショウマAstilbe japonica先端がとがりますが尾状にまではならなず、くさび形でスーッと細くなるやや先が垂れ、最下部の枝以外はほとんど分岐しません花弁はさじ形で幅が広い。雄しべと同長かやや長い殆どが西日本の渓流に生えています。小葉の基部がスーッと細くくさび形になり、花弁が幅広いのが特徴