大雪が二週続きましたが、先週観に行った梅園では、少しずつ梅が開花していました。
周りは…下は雪で真っ白でしたがね。
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『梅』は桜と同様にとても品種が多く、中国からの渡来種のほか、日本では江戸時代にたくさんの品種の育成・改良が行われました。現在では300種以上あると言われています。
大きく園芸学的に分類すると、花の観賞を目的とする『花梅(はなうめ)』と、実の採取を目的とする『実梅(みうめ)』に分けられます。
観賞を目的とする梅が『花梅』です。
『花梅』は 3系9性 に分類されています。
野梅から変化した原種に近い梅で、中国から渡来した梅の子孫と言われるのが『野梅(やばい)系』です。原種に近く強健、枝は細く花も葉も比較的小さく枝の断面の色が白いのが特徴になります。
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●野梅性(やばいしょう):原種に近い梅。枝が細くとげ状の小枝が出ます。若い枝は緑色で、時間がたつと赤味をおびてきます。葉は小さめで毛はありません。花は中輪の白色で香りが強いものが多いです。
●紅筆性(べにふでしょう):その名のとおり、つぼみの先がとがっていて、紅色をしている梅。香りがあります。
●難波性(なにわしょう):枝が細く茂り、矮小気味。挿し木でよく活着するものが多いです。葉は丸く、花は白色で八重咲きがほとんど。
●青軸性(あおじくしょう):枝は野梅系の中では太めで、緑色をしています。萼が緑色のため花色が緑白色に見えます。
紅梅系(こうばいけい)
●紅梅性(こうばいしょう)花はほとんどが紅色ですが白花もあります。花の色ではなく、枝の断面の色が紅色のものが紅梅性に分類されます。葉は小さく木の性質は野梅性に近いです。
豊後系(ぶんごけい)アンズとの雑種性の強いウメ。花は淡紅色が多い。
●豊後性(ぶんごしょう):花は大輪が多く枝が太く、葉は丸く大きく、表面に毛があります。
●杏性(あんずしょう):花は中輪が多く、枝は豊後性より細くて、色は灰褐色です。葉が小さくて表面に毛はありません。遅咲きのものが多い。

森の関(モリノセキ)

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中輪で底紅、萼は紅茶色。雄しべも数が多く美しく散開する。
<緋梅系>紅梅性一重
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一重寒紅(ヒトエカンコウ)

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野梅系 野梅性一重
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白難波(シロナニワ)

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<野梅系>難波性の八重の花。
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たぶん一番見かける花の一つでしょう。
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白い八重咲きの中輪(花径20~25ミリ)で、樹高は3メートルから6メートルくらいです。
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八重海棠(ヤエカイドウ)

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<野梅系>紅筆性の白い八重咲きの中輪。
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雲の曙

<野梅系>青軸性のオレンジのような淡い桃色をした一重咲きの中輪。
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世界図(セカイノズ)

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<野梅系> 野梅性で一重。
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唐梅(トウバイ)

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花色は咲き始めは桃色~紅色ですが、咲き終わりには白っぽくなってきます。普通は花が下向きで、花柄が長いものが多いです。




連久

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*実梅(みうめ)
果実の収穫を目的とする品種ですね。野梅系・豊後系の中から、利用性の高い良質な実をつける品種を、果樹として分類しています。花は白色または淡紅色で一重のものが多く、開花期は比較的遅いです。