マンサク

春先に葉が芽吹くのに先立って、リボンのような細長い花弁をもつ変わった形の花をつけます。
春真っ先に咲き出すことからその名がある先ず咲く→『マンサク』と言う説が一般的ですが、マンサクの花は『粃=シイナ(不稔の穂)』=*実の入らないブナの実のことで、種皮は形成されるが中身が空の種子に似ていて、不吉を避けるために、言葉違えで不作~万作に言い換えた、というのが有力な説らしく、これは神代植物公園のパンフにも載っています。
現在日本にあるマンサクの品種には、日本の山野に自生するマンサク以外に、中国原産のシナマンサクや、マンサクとシナマンサクの種間交雑種(インターメディア)などの仲間があります
まずは、公園などでよく見かけるのがこの黄色の品種。
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シナマンサク
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◇科名:満作科 ◇学名:Hamamelis japonica(満作)/ Hamamelis mollis (支那満作)(= Hamamelis:マンサク属 japonica:日本の /mollis:軟毛のある
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普通に見かけるのはほとんどがこの『シナマンサク』です。日本産のマンサクは花が小さめです。

こちらはピンクっぽい色のマンサクです。園芸種です。
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『ルビーグロー』
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◇学名:Hamamelis ×intermedia cv.Ruby Glow。

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同じように赤花の品種ですがコチラはさらに赤が濃い色になります。
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『ダイアナ』
== ◇学名:Hamamelis×intermedia cv.Diana ==
ダイアナ(Diana)も園芸品種の1つで、濃い赤花が特徴。
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日本に自生する満作(マンサク:Hamamelis japonica)と中国原産の支那満作(シナマンサク:Hamamelis mollis)の種間交雑種(Hamamelis x intermedia)。
支那満作(』は日本の山野に自生する『満作』に較べ開花時期が早いのが特徴で花弁も大きめです。花に香りがあって、TOP記事にも説明してますが、花の時期にも前年の葉が枝に残っているのも大きな特徴の一つ。種間交雑種(intermedia)も含めて花がやや大きくて、黄色以外の花色の品種もあり、ダイアナもその1つです。

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『モリス・パリダ』
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同じ黄色の花の『支那満作(シナマンサク』は、前年の葉っぱが残っていることが多いので見分けがつきます。こちらは前年の葉っぱはついてませんね。
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槇原敬之『Witchhazel』
 
マンサクは欧米でも人気がある花らしく『魔女の榛(ハシバミ)-Witchhazel』 という名前があります。
※因みに【榛(はしばみ)】はカバノキ科の落葉低木です。高さは約3メートルになります。葉は広く、ほぼ円形で先端が急にとがる。しばしば紫色の斑(ふ)が入ります。春に開花し、小花が穂状につきます。雌雄同株。雄花は黄褐色、雌花は紅色。果実は葉のような総苞(そうほう)によって下部を包まれ、食用になります。同属のセイヨウハシバミ(学名:Corylus avellana)の実がヘーゼル・ナッツ。日本には近縁種のハシバミ(C. heterophylla)、ツノハシバミ(C. sieboldiana)が野生していて共に食用になります。