カボチャ

もうすぐハロウィンですが、ハロウィンといえばカボチャをくりぬいたオバケが有名ですよね。実はヨーロッパでは元々大きなカブを使っていたのです。カボチャになったのはアメリカでの話なのです。皮が固いのでオバケを作りやすかったため。
カボチャは土壌を問わず、人手もからない繁殖力の強い野菜です。
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カボチャ 南瓜
カボチャの語源は「カンボジア」から来たという意味ですね
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草丈は30センチくらいです。一本のカボチャのつるには雄花と雌花がつき、カボチャに育つのは当然ですが雌花だけです。
日本では主に日本カボチャ・西洋カボチャが栽培されています。普段我々が食べているのは西洋種です。
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日本カボチャの原産地はメキシコで、表面が凸凹している物です。
西洋カボチャの原産地はペルーで、球形をしていて甘くホクホクしている為に「栗カボチャ」とも呼ばれます。
それ以外には「ペポカボチャ」があって、他にも「ソウメンカボチャ」「金糸瓜(きんしうり)別名なますうり」などの種類があります。
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蔓は五角形で全体に毛があります。葉は心臓形で浅く5つに裂け、長い柄があります。
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開花時期は6月から8月。雄花のほうが柄が長く、雌花は柄が短い。
◇科名:瓜(うり)科 Cucurbita : カボチャ属(=ラテン語の「cucumis=ウリ」+「orbis=円形」が語源。古代ラテン名では「ヒョウタン」の意味 ◇学名:【東洋種】CUCUTBITA MOSCHATA DUCHESNE(moschata=麝香(じゃこう)の香りのする 【西洋種】CUCURBITA MAXIMA DUCHESNE(maxima=最大の) 【ペポ種】CUCURBITA pepo(pepo=ウリの実)
別名は『唐茄子(とうなす)』で、英語ではご存じの通り『PUMPKIN / SQUASH』仏語では『COURGE』独語は『KURBIS』
唐茄子と言うのは、なすの形をした物の名称と言う事になります。しかし、現在一般的にカボチャと言うと、なす形ではなく菊座形の物ですよね。『原色牧野植物大図鑑』によれば、この唐茄子の事を差していて、平たく菊座形をしたものを「ボウブラ」と呼ぶらしいです。カボチャを植物分類学上では4種類に分けることが出来、それが上記の学名に表記したようになっています。※ニホンカボチャ Cucurbita moschata / セイヨウカボチャ Cucurbita maxima / ペポカボチャ Cucurbita pepo / 種間雑種・ミクスタ … Cucurbita mixta これらの4種を相互に交配させようとしても種子は出来にくいです。
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実(み)は形も色もいろいろ。食べられるのは外果皮、中果皮、内果皮ですが、外果皮の外側に残っている薄い果托が実を乾燥から保護しているのです。

市場に出回るキュウリの90%が接ぎ木されて生産されたものなのですが、その台木にはカボチャ(接ぎ木専用のもの)が使われています。
種子を乾燥したものを生薬で『南瓜仁'なんかにん)』といいます。脂肪油、タンパク質、ビタミンB1、ビタミンEなどを含有し、疲労回復などの薬効があります。
しかし…江戸時代初期に書かれた『本草綱目』の中で、かぼちゃの項目にはなんと…「毒ありて人に益なし」と書かれていたのです。その為なのか、江戸時代には食べる人が少なかったそうです。江戸後期の食い合わせでは「かぼちゃとなます(刺身)」がよくないとされていました。
諺で、「芝居蒟蒻芋南瓜(しばい・こんにゃく・いも・かぼちゃ)」と言うのがありますが、これは江戸時代、女の人の好きな物を語呂がいいように、言葉の調子がいいように、並べたものです。
さて。昔から、1年で一番昼の短い冬至の日にかぼちゃを食べて柚子をいれた風呂に入ると風邪をひかないといわれています。栄養のあるかぼちゃを食べて、寒さが増す冬に備えようという昔の人の知恵ですね。で…冬至南瓜に年取らせるな」というのがあります。かぼちゃは夏から秋にとれる野菜で、栄養をそこなわずに保存がきくので、野菜のとれない時期の強い味方でした。そのかぼちゃも冬至を過ぎるころには傷んででくるので、年内に食べきるようにという教えです。

ところで、『ドテカボチャ】もカボチャの種類と思ってしまいそうですが…。これは土手に育つカボチャを人に例えた言葉です。他に「カボチャ野郎」など、いい意味で使われない野菜の代表ですね。

アメリカにはカボチャの呼び名がたくさんあるンですね。「pumpkin」「summer squash」「winter squash」「merrow」「cushaw」など。「pumpkin」は熟果を利用して調理し、パイにしたり、飼料に用いる物で、「summer squash」は未熟果を焼いたり、ピクルスに使用する場合の呼び名です。「cushaw」は熟果を焼いたり、飼料にする場合の呼び名。