コノシメトンボ

翅の先端が褐色になっている赤とんぼの仲間。
イメージ 1
ノシメトンボ 小熨斗目蜻蛉
和名は「小型のノシメトンボと言う意味で、『ノシメ』は成虫の腹部の黒い斑紋が熨斗目模様に似ていることに由来します。

トンボ目 トンボ亜目 トンボ科 アカトンボ亜科 アカネ属 ◇Sympetrum baccha matutinum

翅の先端が褐色になる良く似た種類に『ノシメトンボ』と『リスアカネ』がいて、三種の中では『コノシメトンボ』は中位の大きさです。大きさは35-45mmくらいです。
翅の先端の褐色斑は『コノシメトンボ』が最も色が濃くて、黒色に近い色になります。
コレが他の2種との判別ポイントの一つなのですが…実はこの部分は未熟期の時には薄く、老熟が進むと次第に褪色するため、決定的な識別点にするには難しいのです。
イメージ 2
他の判別ポイントとして体色があります。
雄は成熟すると顔面、胸部、腹部まで濃い赤色になりますが、『リスアカネ』だと、腹部のみが橙色を帯びた赤色に変化し、『ノシメトンボ』は腹部に暗赤色がさす程度にしか赤化しないため、これで見分けることができます。
イメージ 3
しかし確実な判別方法は、これら三種は胸部側面の斑紋の形状がそれぞれ異なることで区別することができます。
『コノシメトンボ』の特徴は、胸部側面の3本の黒条のうち、前から2本目が途中で後方に折れ曲がっって、また3本目に合流し、まるでひらがなの「つ」の字を傾けたように見えるのですね。
イメージ 4
赤とんぼの仲間でこのような胸部斑紋を持つ種は他には存在しないため、胸部を確認することが識別上最も確実な方法といえます。
因みに『リスアカネ』の場合は綺麗な斜めの平行線模様で、同じような体色の『マユタテアカネ』の場合は、線の模様に大きな空き部分があります。