カキノキ
『里古りて柿の木持たぬ家もなし 松尾芭蕉』
里へ行けば、田舎なら、どこにでも見られる柿の木と言う事でしょうかね。
しかし、普段目にするのは殆どが栽培品種です。原種というのは温かい山地に自生する『ヤマガキ』と呼ばれるものです。山に生育し、葉に毛が多く、子房に毛があるものを『ヤマガキ(var. sylvestris Makino)』といいます。しかし栽培品種が多く子房の毛以外に決定的な区別点がないようで、区分は難しいとされます。
カキノキの花は5月頃に咲くのですが、ホント…あまり目立たちません。と言うことで今回は『カキノキ(柿の木)』。
コレがカキノキの花です。コレは雄花。あ…柿というのは果実の名前なので、正確には『カキノキ(柿の木)』です。赤い実のなるさまから、赤き実あるいは、赤木が略されて『カキ』
日本から1789年にヨーロッパへ、1870年に北アメリカへ伝わったことから学名にも kaki。別名カキ。花期は(駄洒落じゃないwww)5月から6月です。日本の里山を彩る日本固有の果実の代表と言えます。
『祖父親 まごの栄や 柿みかむ 芭蕉』
幹は茶褐色で、不規則に細かく割れ亀甲状になります。
枝ぶりが複雑にうねった形になりますがこれがカキノキの特徴です。高さは5~15m。樹皮は灰褐色で縦に裂ける。葉は7~15cm、互生、広楕円形~卵状楕円形で、全縁。先端は急にとがり、表は主脈に毛があり、裏は褐色の毛が密生する。
葉腋に黄緑色の花をつけます。雄花は集散花序に数個づつ付き、雌花は葉腋に単生します。
花冠は壷形で4裂します。
雌雄同株で、雌雄雑居性。雌花は点々と離れて1か所に1つ黄白色のものが咲き、柱頭が4つに分かれた雌蘂があって、周辺には痕跡的な雄蘂があります。
雌花の方が雄花よりも大きく、萼片も目立ちます。
雄花は雌花よりも小さく細長い釣鐘型で、数個ずつ葉腋(ようえき)につきます。
コレだとよく判りませんが、雄しべは16個あるらしい。
成熟した果実のヘタを乾燥したものは『柿蒂(シテイ)』(あるいは『柿蔕』)という生薬で、しゃっくり・鎮咳・鎮吐に用いられます。
カキノキの花は終わりかけになると音をたてて地面にどんどん落ちます。実際その場に居合わせると壮観らしいです。残念ながらオイラはまだ遭遇したことないので、時たまカキノキのあるところへ行ってそれを見ようと狙ってるのですがね~。
里へ行けば、田舎なら、どこにでも見られる柿の木と言う事でしょうかね。
しかし、普段目にするのは殆どが栽培品種です。原種というのは温かい山地に自生する『ヤマガキ』と呼ばれるものです。山に生育し、葉に毛が多く、子房に毛があるものを『ヤマガキ(var. sylvestris Makino)』といいます。しかし栽培品種が多く子房の毛以外に決定的な区別点がないようで、区分は難しいとされます。
カキノキの花は5月頃に咲くのですが、ホント…あまり目立たちません。と言うことで今回は『カキノキ(柿の木)』。
コレがカキノキの花です。コレは雄花。あ…柿というのは果実の名前なので、正確には『カキノキ(柿の木)』です。赤い実のなるさまから、赤き実あるいは、赤木が略されて『カキ』
◇科名:柿の木科 ◇属名:カキノキ属(Diospyros=ディオスピロス。ギリシャ語の「Dios=神、ジュピター+pyros=穀物」が語源。神の食べ物という意味 ◇学名:Diospyros kaki(kaki=日本名の柿 |
『祖父親 まごの栄や 柿みかむ 芭蕉』
幹は茶褐色で、不規則に細かく割れ亀甲状になります。
枝ぶりが複雑にうねった形になりますがこれがカキノキの特徴です。高さは5~15m。樹皮は灰褐色で縦に裂ける。葉は7~15cm、互生、広楕円形~卵状楕円形で、全縁。先端は急にとがり、表は主脈に毛があり、裏は褐色の毛が密生する。
葉腋に黄緑色の花をつけます。雄花は集散花序に数個づつ付き、雌花は葉腋に単生します。
花冠は壷形で4裂します。
雌雄同株で、雌雄雑居性。雌花は点々と離れて1か所に1つ黄白色のものが咲き、柱頭が4つに分かれた雌蘂があって、周辺には痕跡的な雄蘂があります。
雌花の方が雄花よりも大きく、萼片も目立ちます。
雄花は雌花よりも小さく細長い釣鐘型で、数個ずつ葉腋(ようえき)につきます。
コレだとよく判りませんが、雄しべは16個あるらしい。
成熟した果実のヘタを乾燥したものは『柿蒂(シテイ)』(あるいは『柿蔕』)という生薬で、しゃっくり・鎮咳・鎮吐に用いられます。
カキノキの花は終わりかけになると音をたてて地面にどんどん落ちます。実際その場に居合わせると壮観らしいです。残念ながらオイラはまだ遭遇したことないので、時たまカキノキのあるところへ行ってそれを見ようと狙ってるのですがね~。
コチラは『ロウヤガキ(老鴉柿)』です。
画像は『小石川植物園』で…。一部のサイトで『老爺柿』とかかれている場合がありますが…『老鴉(=老いたカラス)』です。『老爺』と表記してるところは…間違いでございますね。
名前の由来が、なんで『老鴉』なのかと言うと...冬になっても黒くなった実がぶらさがっている姿を、老いた カラスに見立てたものです。
画像は『小石川植物園』で…。一部のサイトで『老爺柿』とかかれている場合がありますが…『老鴉(=老いたカラス)』です。『老爺』と表記してるところは…間違いでございますね。
名前の由来が、なんで『老鴉』なのかと言うと...冬になっても黒くなった実がぶらさがっている姿を、老いた カラスに見立てたものです。
『渋柿の青くて落つる彼岸哉』この句は正岡子規のものです。他にも『枝柿の青きをもらふ土産哉』 『渋柿や行来のしげき道の端』など、まだたくさん発表していますね。
柿の品種数は多く1,000を超えるとも言われています。大まかには渋柿と甘柿とに分かれます。しかし/実は甘柿は渋柿の突然変異種と考えられているのです。
因みに、正岡子規の柿の実を詠んだ句で一番有名なのはこの句でしょうね。誰でも知ってるはず。
しかしご存じの方もおられると思いますが、この句は今で言うところの所謂パクリです。
この句が発表される2カ月ほど前に、松山の『海南新聞』に『鐘つけば銀杏ちるなり建長寺』という句が発表されました。その句の作者は夏目漱石。
漱石は子規の友人であり俳句の弟子でした。子規はこの漱石の句をベースにして、例の有名な句をつくって、なんと同じ『海南新聞』に発表したのです。現代ならば当然、盗作として非難される可能性が高いと言うか、発表される前にチェックされてますね。
しかし、当時の俳句界ではこれが、友情と師弟愛の結晶と見られたのだそうです。
まあ、句としての味わいは確かに『柿食えば…』の方だと思われますが…。
因みに…子規がこの句の発想を得た場所は、法隆寺ではなく実際は東大寺だったらしいのですね。東大寺では語呂が良くないと思ったのかどうか…場所を勝手に変更しちゃったのですな…。
因みに、正岡子規の柿の実を詠んだ句で一番有名なのはこの句でしょうね。誰でも知ってるはず。
『柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺』 |
この句が発表される2カ月ほど前に、松山の『海南新聞』に『鐘つけば銀杏ちるなり建長寺』という句が発表されました。その句の作者は夏目漱石。
漱石は子規の友人であり俳句の弟子でした。子規はこの漱石の句をベースにして、例の有名な句をつくって、なんと同じ『海南新聞』に発表したのです。現代ならば当然、盗作として非難される可能性が高いと言うか、発表される前にチェックされてますね。
しかし、当時の俳句界ではこれが、友情と師弟愛の結晶と見られたのだそうです。
まあ、句としての味わいは確かに『柿食えば…』の方だと思われますが…。
因みに…子規がこの句の発想を得た場所は、法隆寺ではなく実際は東大寺だったらしいのですね。東大寺では語呂が良くないと思ったのかどうか…場所を勝手に変更しちゃったのですな…。