今日で節分…

いよいよ春の花を見かけるようになりました。
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オオイヌノフグリ
先月の20日大寒で今日は 『節分』
先日の記事で説明しましたが、『節分』は本来、季節の移り変わる時の意味で、立春立夏立秋立冬の前日を指していました。記事
しかし、立春が1年の初めと考えられることから次第に『節分』といえば春の節分を指すものとなったのです。
立春を新年と考えれば、節分は歳の終わり、つまり大晦日?にあたるわけで、前年の邪気を祓うという意味をこめて行われていた行事が追儺(ついな)』と言う行事で、その一つが『豆まき』なのです。
追儺ついな』とは悪鬼・疫癘(えきれい)を追い払う行事のことで、平安時代陰陽師たちにより宮中において大晦日に盛大に行われ、その後、諸国の社寺でも行われるようになりました。
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では、何故、豆をまくのか?前回の記事では簡単に、京都府鞍馬山の鬼を豆で撃退したと言う伝承があったり、豆が『魔目』や『魔滅』に通じるとか言うのも理由の一つで、次回に機会があれば詳しくと説明しましたが…。正しく言えば、陰陽五行、十干十二支という考え方に関わってくるのです。陰陽五行、十干十二支も前回の記事で説明しています。

ところで、皆さんは『鬼門』ってのがあるのはご存知ですよね?まぁ、つまり…風水や家相などの東洋占星術でよく使われる言葉で北東にあたる方位が鬼門とされているわけです。じゃあ、なぜ?北東の方位が鬼門なのか?
これにはいろいろな説があるのですが、昔の中国の道教の影響があると言われています。
冥府の神として信仰されていた『秦山府君}が住むと言われていた山が北東にあったことから、冥府→北東→鬼門といわれています。泰山夫君
鬼門の方角は 十二支では、丑と寅の方角『うしとら』 に当ります。
さぁ『鬼』の姿を思い出して下さい。
判りますよね?(笑)。そうです…オニは牛の角をもち、トラのパンツを身に付けていますよね(笑)。コレが理由なンです。
ここで、丑というのは12月を、寅は1月を指します。そうです、ちょうど12月から1月にかけての季節の節目に「鬼門」があるのです。鬼門は鬼の出入りする方角でこの邪気を祓うことにより、春が無事に迎えられると考えられていました。
五行
十干甲 乙丙 丁戊 己庚 辛壬 癸
十二支寅 卯巳 午丑 辰 未 戌申 酉子 亥
※五行は、木から火、火から土、土から金、金から水、水から木、と順に巡ります。木は火を生じ、燃えたものは土となり、土は固まり金(鉱物)となって、金は冷えて水を生じ、水は木を育てると…。
このように順方向の隣り合わせは、一般的には自然の流れに沿った良い組合わせと言われる訳(=生(しょう)じると言います)ですね。→五行と干支(記事)
これに対して一つ置きは『剋(こく)』すと言われ、一般的には相手の良さを殺してしまう悪い組合わせになると言われています。
すなわち、木は土を割って伸び、火は金を溶かし、土は水を飲み込み、金は木を傷つけ、水は火を消す、となります。
五行とは、自然の道理を木、火、土、金、水の五元素の事を表しています。『金』は、硬いとか、厄病という意味があり、鬼の象徴の一つである金棒を持っているのもこの『金』の象徴なわけですね。で…、上に説明したようにこの「金」の作用をなくすのが、五行でいう「火」に当ります。そこで前回の記事で説明したように、大豆はとても硬いので、『金』にたとえて…つまり、鬼になるのですね。これを火で煎ると言う事は、火が金を溶かすという火剋金の作用で、同時に豆まきで外や内にこの大豆がばらまかれて結局、その豆を人間が食べてしまうことにより、鬼を退治することになるわけです。
そして、豆をまく事により、五行の「木」を助けるという事で、「春の気を助ける」から「春を呼ぶ行事」でもあることになるのです。

さて、節分と同じ日に行われる行事…と言うか、最近アチコチで見かけていたのが『恵方巻』というヤツね。予約した?
コレも前回の記事で説明しましたが、元々は大阪海苔問屋協同組合が道頓堀で行った行事をマスコミが取り上げ、全国の食品メーカーがそれに便乗して全国に広まったものです。
で…知らない方のために説明すると、太い巻き寿司をラッパを吹くようにくわえて恵方に向かって私語を交えずに丸ごと食べる事により、1年間良い事ある…そうです(笑)。
ンじゃあ、なンで…巻き寿司を使うの??これは「福を巻き込む」ということからで、また、まるごと食べるのは「縁を切らないために包丁を入れない」という事になるのです。
皆さんはお食べになりましたか…ね?
まぁオイラは…美味しく頂きたいので....そんな食べ方は…ヤです(爆)。予約もしませんでしたよ。もっとも今日は仕事中ですが…。

節分と言う事で…
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節分の頃に咲くのでこの名前がついています。『セツブンソウ/節分草』
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ザゼンソウ』座禅草は、花を咲かせる際に発熱するという珍しい特徴をもった植物です。
発熱は、肉穂花序(にくすいかじょ)という部分でおこり、その温度は30℃近くにまで達します。
これは夜間外気温がマイナスにまで下がっても、座禅草の肉穂花序は、発熱によりほぼ25℃近くに保たれます。

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カンアオイ(関東カンアオイ)』花は目立ちませんが鉢植えなどでも人気がありますね。
え?花がワカラン?
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コレが花ですよ。
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以前の記事
◇科名:ウマノスズクサ科 ◇属名:カンアオイ属(Asarum=アサラム。ギリシャ語の「a=無」+「saroein=装飾」または「a=無」+「saron=小枝」に由来) ◇学名:Asarum kooyanum var. nipponicum(nipponicum=日本の本州の)
イメージ 8上の説明にあるように、「○○アオイ」と名前は付いていますがオクラやハイビスカス、ワタなどを擁するアオイ科ではありません。
東アジアを中心とした北半球の温帯に広く分布する多年草で60種-100種が知られていますが、その半数近くが日本にあります。さらに産地ごとに異なる多種多様な品種が見られ流のが特徴です。
以前に説明しましたが、「この紋所が目に入らぬか~!」で有名な(爆)「三葉葵」…そう、徳川の紋所は、このカンアオイの一種であるフタバアオイがデザインの元となっていて、架空の植物です。
主に山野の樹林下など、うす暗い場所に自生します。日本では江戸時代から栽培されている古典植物のひとつです。

節分が終わると次は…二四節気の一つ、「雨水」です。次は「啓蟄」「雨水」は旧暦正月(睦月)の中気です。
温かさに雪が雨にかわり、氷がとけ始める頃と言う意味。毎年2月18~19日頃で、今年は18日。天文学的には、太陽が天球上の黄経330度の点を通過する瞬間。黄道十二宮では双魚宮(うお座)の0度です、
昔から、農耕の準備を始めるのは雨水が目安とされていました。また、この日に雛人形を飾り附けると良縁に恵まれるとも言われておりますね。え??14日??そりゃあいったい何の日ですかな??