早くも福寿草

明るい花色と縁起の良い名前から、お正月用の小盆栽や鉢物としても人気がある植物です。
立春のころ葉よりも先に花を咲かせて春を告げてくれます。

福寿草
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◇科名:金鳳花科 ◇属名:フクジュソウ属(Adonis=アドニスは、ギリシア神話に登場する美と愛の女神アフロディーテに愛された美少年の名前です。不幸なことに、彼は狩猟の最中に猪に突かれて死んでしまい、その傷から流れ出た血から生まれたとされる花が「Adonis」と言われています。 ◇学名:Adonis amurensis(amurensis=アムール川流域の)
「amurensis」に表わされるように、アムール地方に咲くものは血のような赤い花です。日本では滅多に見かけないですよね。ですが、ちゃんと名前の由来になった赤色に近いのもあります。
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この花は曇りの日は開花しません。
光とか温度に非常に敏感なので、昼間でも日が遮られるスグに花がしぼんでしまいます。
日があたればまた花が開きます。これは開花時期時期が寒いときなので、花自体が花の中の温度を下げないための工夫をしているということです。
花が終わる頃に、こまかい葉が出てきて一面に広がります。
「朝日さす 老師が家や 福寿草」蕪村
「日のあたる 窓の硝子や 福寿草永井荷風
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和名の由来は、旧暦の正月(二月)頃に開花することから幸福と長寿を表す『福寿』の名を当てたもの。
難を転ずるといわれる南天などともに縁起ものとされているので『元日草』『朔日草(ついたちそう)』という別名もあります。
春の息吹を感じさせてくれる花なのですが、蕗の薹(フキノトウ)のようには食べられません。
名前に反して、根と茎は有毒です。
漢方薬としては強心や利尿といった薬理効果もあるようですが…。

☆☆☆福寿草には赤い花が咲くものもあるのですが、他にも白色や、淡紅色、橙紅色、緑色、濃緑色など、品種により様々な花色のものがあります。
色だけでなく咲き方にも、一重~三重、八重咲き、万重咲き、三段咲きなどいろいろあります。