ガガイモ

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日当たりのよい草原や道端などに見られます。
夏から秋にかけて葉腋から出た集散花序に淡紫色から白色の花がつきます。
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蔓性で他の植物にからみついています。
ガガイモ 蘿藦、鏡芋、芄蘭
『ヤマイモ(山芋)』や『オニドコロ(鬼野老)』などと、また見た目が似ている『ヘクソカズラ(屁糞葛)』などとも同じような時期、場所にも生えていることが多いようです。
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ヘクソカズラ』との違いは、つるが右巻き(Z巻き)という点。『ヘクソカズラ』とは逆巻きです。

コレが『ヘクソカズラ(屁糞蔓)』ですね。

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屁糞ですから、あまりと言えば、ホントに酷すぎる名前ですが、万葉の時代から有る名前です。
さう莢に 延(は)ひおほとれる屎葛 絶ゆることなく宮仕へせむ /高宮王(たかみやのおおきみ)
意味: さう莢にまとわりついている生い茂っている屎葛のように、強くたくましく、いつまでも宮仕えをしたいものです
※「さう莢(けふ)」と言うの『はジャケツイバラ』。これに、屎葛が絡み付いている。「絶ゆることなく宮仕へせむ」というのは、宮廷を称えるときによく使われる常套句らしい。
因みにジャケツイバラは→蛇結茨

説明がヘクソカズラになってしまうところだった.....ヽ( ̄Д ̄||)
『ガガイモ』の花冠は5深裂して星型になります。
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内側に毛が密生するのが大きな特徴。
◇科名:ガガイモ科 ◇属名:ガガイモ属(Metaplexis=「meta=共に」+「pleco=編む」からなる合成語 ◇学名:Metaplexis japonica(日本の)
心臓形の葉が対生します。葉はヘクソカズラよりやや長く、葉脈も目立っています。
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植物体を傷つけると白い乳液を出しますが、悪臭はありません。
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花は5裂し、このように内側に毛が生えています。
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日本神話では『※スクナビコナ(須久那美迦微)』の神が天之蘿摩船(あまのかがみのふね)に乗ってきたといい、これはガガイモの実を2つに割った小さな舟のことです。
古名をカガミまたはカガミグサといいます。夏の季語になっています。いずれの名も語源には諸説あり、イモというのは根の方ではなくて実の形にから…ともいわれますが…。
その果ですが、大型の紡錘形の袋果になって目立ちます。
かつては種子の毛を朱肉に用いたようです。種子は漢方で蘿摩子(らまし)と呼んで強壮薬に用いることもあります。
で、一応『ガガイモ』の実の画像を…
https://other-blogs.c.yimg.jp/res/blog-9b-4b/chameleon_arms/folder/1281489/20/50988120/img_2?1286124087.jpg
毛の生えた種子を多数含みます。 コレは実ですから、普通の食用になる芋みたいに硬くはありまん(笑)。
そりゃそうです、芋は地下茎ですからね~。実じゃないですもん。
ガガイモも、長い地下茎があるそうです。ゆでて食べられるらしい。(しかし、どうやら大量に食べると…有毒!らしいですが…)。

※『スクナビコナ(須久那美迦微)』は『古事記』では『神皇産霊神(かみむすびのかみ)』の子、『日本書紀』では『高皇産霊神(たかみむすびのかみ)』の子とされています。
因みにスクナビコナを祀る主な神社としては関東では茨城県ひたちなか市にある『酒列磯前神社』同じく大洗町にある『大洗磯前神社』そして東京の調布にある、『布多天神社』があります。オイラの記事で何度か紹介している、あの通称鬼太郎商店街『天神通り商店街』の道路を渡った先にある神社です。

同じガガイモ科に『フウセントウワタ』がありまますね。フウセントウワタは、時たま花壇でも見られる花です。
コチラも→フウセントウワタの実

*別ブログの記事は→『マヤラン』です。