ノミノツヅリ

ノミノツヅリって…なんのこっちゃ?と思うかもしれませんが植物の名前です。
漢字では蚤の綴り
名前は知らなかったかもしれませんが見たことはあるでしょ(笑)。道端に咲いてるこの花。
イメージ 1
『ノミノツヅリ』は全世界に分布する越年性の一年草です。所謂、雑草と呼ばれる仲間。
細くてか弱い姿ではありながら…乾燥する道端や荒れ地に大きく育って生育してます。
イメージ 2
今花をつけていますが、芽生えは秋です。春にはこのように広がって株を作ります。
この面白い名前は蚤の粗末な着物といった意味になります。
イメージ 3

◇科名:ナデシコ科 ◇属名:ノミノツヅリ属(arena=砂。この属の多くの種が砂地に生えるために付けられた名) ◇学名:Arenaria serpyllifolia(serpyllifolius=イブキジャコウソウのような葉の)
花は直径7mmほどで、本当に小さな花ですが、節ごとに2つの枝に分かれるので、次第に大きな株になって咲くようになります。
イメージ 4
鋭く尖った顎よりもわずかに花弁が短い。
茎は、最初は横に這っていきますが、花が咲く頃には立ち上がり、節ごとに枝を分けて上部は広がっていきます。
茎には全面に短い下向きの毛があるのですが、肉眼ではほとんど見えませんね。
花は3月から6月まで咲き続けます。
イメージ 5

葉は長さ3~7mmで小さく、両面無毛。ハコベの仲間に似ていますが、ハコベのように花弁の先が切れ込まない点で、識別できます。
※同じように名前にノミと付く『ノミノフスマ』という、よく似た花があります。
※学名:Stellaria alsine var. undulata(ナデシコ科 ハコベ属)。
『ノミノフスマ』は全国の水田に生育しています。同じように秋に芽生え、春の水田で目立たない花を咲かせるのですが、群生していると水田の一郭が白く見えます。花弁は10枚のように見えるのですが、『ハコベ』と同じく、1つの花弁が深く切れ込んで2つに見えているので実際は5枚。名前の由来は葉が小さく、その小ささをノミの夜具に例えたもの(ふすまは、布などで作り、寝るとき身体を覆う夜具の事です)

因みに『ハコベ』の花はコチラ。
イメージ 6