ハマハナセンブリ

以前に最初のブログ…と言うかもう一つのブログで記事アップした花です。
ムシトリナデシコ』に似たピンク色の小さな花です。記事では『ハマハナセンブリ』としてアップしましたが、『ベニバナセンブリ(Centaurium erythraea)』と『ハナハマセンブリ(Centaurium tenuiflorum)』は非常に似ているにで、見た目には判別が難しいンですよね。記事→ハマハナセンブリでは、花だけの画像だったのでどうも自信がなかったのです。で…去年は何故か、仕事場すぐ近くに植えたはずなのに、見かけなかったので確認出来なかったのですが、今年は別の場所に咲いているのを見つけました。そこで改めてじっくり観察を…。
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英名『slender centaury 』『lesser centaury』
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調べて見ると、平凡社の【日本の帰化植物】や全農協の【日本帰化植物写真図鑑】には、『ベニバナセンブリ』と『ハナハマセンブリ』の識別点は、以前書いたとおり花期にロゼットを形成するかどうか…と書かれていますが、それ以外の識別点はほとんど書かれていないらしい。
ベニバナセンブリ 学名:Centaurium erythraea
属名の Centaurium は、ギリシャ神話の『ケンタウルス』から由来した名前で、「ケイロン」という名のケンタウルスが、ヘラクレスの放った矢で受けた傷をこの植物で治したというエピソードによるものだそうです。種小名の erythraea は『紅色の花』
ベニバナセンブリの特徴の1つが、根生葉がロゼットを形成していることです。 茎の根元をみますと、茎葉に比べたいへん大きな根生葉が密生していて、よく目立ちます。
蕾はふっくらしています。
ハマハナセンブリ 学名:Centaurium tenuiflorum
ハナハマセンブリは、リンドウ科シマセンブリ属の一年生で、1988年に神奈川県で報告されました。ベニバナセンブリに比べるとずっと新しい帰化植物です。
学名ですが”平凡社の図鑑”では、この【Centaurium tenuiflorum】が使われてますが、全農協の図鑑では【C.pulchellum】と異なっているようです。
で…今回観察した結果、この花は【ハマハナセンブリ】だと判断。
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ハマハナセンブリ 花浜千振
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『ベニバナセンブリ』の画像が無いので、並べて比較できませんが、花びらは『ベニバナセンブリ』に比べやや色が濃く花冠裂片の形は細い楕円形でスリムです。
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蕾の状態もほっそりしています。
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花の直径は約9~11mmで、中心部の白さがはっきりしています。
『ハナハマセンブリ』は、花期の頃になると、根生葉が枯れてきて、多くの個体では、根生葉は見られなくなります。
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もっとも『ハナハマセンブリ』には、根生葉が無いわけではなく、幼体~花期の頃までは、茎葉に比べて大きめの根生葉が数枚あります。
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『ハナハマセンブリ』は一年草です。根生葉は花の時期には、一部に根生葉が残っているものもありますが、多くは枯れています。一方の『ベニバナセンブリ』は二年草で、根生葉がロゼットを形成しとても長くて大きく、よく目立ちます。