イヌゴマ

北海道から本州、四国、九州の全国で見ることが出来る多年草です。まぁ、どちらかと言えば雑草扱いですが…
イヌゴマ 胡麻
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湿地に生え茎は直立し茎の高さは40~70センチになります。茎は4角で、茎や葉に下向きの刺があります。
◇科名:シソ科 ◇属名:イヌゴマ属(Stachys「stachyus=耳、又は穂状花」に由来する名 ◇学名:Stachys riederi var. intermedia(Riederi=採集者リーデルの)
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葉は三角状披針形で、ごく短い柄があります。葉は対生して披針形。
花は淡紅色で唇形、下唇は3裂して紅色の細点があります。
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茎先の穂状花序に淡紅色の唇形の花を数段輪生状につけます。
上唇は部分はかぶと状で、下唇は3裂します。紅紫色の斑紋があります。

以前にももう一つのブログや、このブログでも記述しましたのでお判りと思いますが…
名前にイヌとついていると言う事は…役に立たないという意味になりますね。
『犬胡麻』という名前は花と果実の形がゴマに似ているのですが、利用価値がないことに由来しています。
そう、イヌゴマは……やはりゴマとしての価値は無いようです。
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しかも別名も『チョロギダマシ』と言ういかにも…と言うネーミング。役に立たないという意味のイヌだけでなく…更に『○○騙し』ですからね。チョロギというのは中国原産の野菜で、日本には江戸時代初期に伝わったとみられています。
『チョロギ』の別名は『甘露子(かんろし)』と言って、味に基づいた名前があります。 
文献では、和(あ)え物、吸い物に入れ、みそにつけてよしとあり、また蜜につけ菓子としても食べていたようです。チョロギは『代老木』『長老貴』『長老芋』をあて、縁起植物として正月のおせち料理に使われたようです。『朝露葱』とも綴られるのですが、語源は朝鮮語でミミズを意味するチーロンイに基づくといわれます。チョロギの根茎が節が多くて長いことかららしいですが…。中国名の『草石蚕(そうせきさん)』も、それをカイコに見立てた名。うぅ~~~む、見た目にはチョイと食欲が無くなりそうな…