ハナイカダの実

やや湿り気のある林の中に生える樹高が1メートルから2メートルくらいの落葉低木で、和名の由来は、葉の上に載った花や実を筏に乗った人に見立てたものです。
花が咲いているときもそうですが、実がついたときは、更に面白い植物(葉)だと思いますね。
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花筏 ハナイカダ
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葉っぱに乗っかてるようにみえる、これが実なのです。花の後にできる実は直径7ミリから9ミリの球形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で、黒く熟して、甘味があります。
葉や果実つきの葉は生薬名を【青莢葉(せいきょうよう)】といい、下痢止めの薬効があります。『ママッコ』『嫁の涙(ヨメノナミダ)』などの別名があります。
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葉は長さ6センチから12センチくらいの長い楕円形で、互い違いに生える互生で、若い芽は食用になります。
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葉の先は尾状に尖り、縁には芒(のぎ)と呼ばれるイネなどの小穂に見られる針のような棘状の鋸歯があります。
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開花時期は4月中旬から6月にかけてで、これが花です。
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撮影日は4月21日でした。葉の表面の中央に淡い緑色をした3、4弁の小さな花をつけます。
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雄異株で、雄株では葉の上に数個の雄花が集まってつきます。
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雌雄蘂は3、4本。
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雌株には雌花が通常は1個で、稀に2、3個つきます。
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雌蘂は1本で、柱頭は4つに裂けます。
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◇科名:ミズキ科 ◇属名:ハナイカダ属(Helwingia=ドイツの牧師『ヘルウィング(G. A. Helwing)』の名から ◇学名:Helwingia japonica(japonica=日本の)
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