桜 2013年其の⑨『薄墨』と『墨染』

前記事の『コケシミズ(苔清水)』は日本の素敵な風景的な名前でした。その前の記事は、名前に『衣』が入っている桜、イギリスの園芸家の作出の桜と二種ずつ紹介してきたので、今度は名前に『墨』とついている桜です。いかにも日本的な名前という感じです。
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薄墨 ウスズミ
花弁にしわのあるのが特徴です。
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花弁に皺(しわ)が多いため、花弁に当たる光の反射が変わるので、影の部分がより黒っぽく見えたりします。
この桜の名前はその為か…?と思われるのですが、実際の名前の由来は,黒ぽい幹や枝と白の花のコントラストから付いたと言われています。
花色はきれいな白色。
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萼片は卵状三角形、しわが多い やや遅れて展葉し始めます。
Cerasus serrulata ‘Nigrescens’
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4月上旬~中旬位に咲きます。江戸の荒川堤で保存されていた桜という事です。

もう一つの桜がコチラです。こちらはかなり公園でも植栽されているところを見かけますね。
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墨染 スミゾメ
皺(しわ)が多い大きな白色の花弁。
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以前に記事にしています。スミゾメ(墨染)
小花柄には苞があります。萼片の形は、卵状三角形です。
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オオシマザクラ』の実生の中にも見られる特徴があるため『オオシマザクラ』の変異とも言われるようですが…。
Cerasus serrulata Lindi. f. subfusca Miyoshi
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花色はオオシマザクラと同じ白色で、花弁枚数は5~7枚。やはり花期は4月上旬~中旬くらいです。
元が小金井にあったとされる品種らしいですが、定かではないようです。