小金井公園 『江戸東京たてもの園』其の三

前記事の其の二から、少し間が開いてしまいました(*^^*;ヾ)
前記事は《日本の大財閥-三井同族11家の総領家「三井八郎右衛門」の邸宅》でしたが…。
今回は、、、、、「高橋是清」判りますよね。そう、あの「二二六事件」で暗殺された、当時の蔵相です。その邸宅です。

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因みに、2.26事件 は、昭和11年2月26日に起きました。軍部のクーデターでしたね。昭和7年1月に「上海事変」が勃発し、時の荒木陸軍大臣は、在留邦人の生命と財産を守るため陸軍部隊の派遣を閣議に諮ったのですが、高橋蔵相がコレに反対。犬養首相の意を受けた高橋蔵相が、軍部予算を海軍陸軍問わず一律に削減する案を実行しようとしたことが、普段から予算規模で不平不満を持っていた陸軍軍人から襲撃された理由といわれています。高橋是清邸を襲撃したのは中橋中尉の率いる137名の部隊です。突入隊62名が高橋蔵相を襲い、残りは控兵隊として周辺の警備に当りました。中橋中尉が「天誅」と叫んで、蒲団をはぎ、拳銃を3発、その後、中島少尉に軍刀で左腕と右胸あたりを突かれました。((((;゚Д゚)))))))合掌(ー 人ー;)

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コレは母屋部分のみの移築なんですが1902年(明治35年)の建築です。
両折(もろおり)桟唐戸を持つ玄関です。
桟唐戸は鎌倉時代禅宗が渡来した折りにその建築様式とともに伝えられたもので、禅宗様扉とも呼ばれます。主に寺院などで見られます。代表的なのは坂東三十三番礼所の第六番礼所として有名な「飯山観音(飯上山長谷ちょうこく寺)」です。

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因みに説明が遅れましたが、この「江戸東京たてもの園」に展示されている建物は全てバリアフリーです。車いすでも見学できます。この高橋是清邸の玄関の左側が車いす用にスロープがあります。モチロン建物内にはいるときは車輪は綺麗に拭いてください。当然下足ではあがれませんよ。

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コレが一階の廊下です。

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階段が二箇所にあって片方は昇り専用、もう片方が下り専用になっています。

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入り口を入って右側に進むと、「花頭窓(かとう)」と、下部に棚のあるのあるところがあります。

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コレは窓というより装飾に近いですよね。

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花頭窓は窓枠の頭部が、このように火炎を思わせる曲線なので、「火灯窓」とも書きますが…。寺院や城、住宅など色んな建築に取り入れられています。「書院窓」とも呼ばれます。

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二階の洋間は南に出窓を持ち、床板は寄木張りです。
建物は、化粧材として良質の栂(つが)材が用いられていることが特徴だということです。

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この二階も一階と同じく多くのガラスが用いられていますが、これらは硝子窓としてはかなり初期の頃のものだそうで、表面が微妙にゆがんでいますよね。

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一枚一枚微妙にゆがみが違うんです。じっくり違いを見るとけっこう愉しいです。
硝子を作るときに垂れてしまったらしいです。

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ところで…この2・26事件で暗殺された屋敷の部屋、実は…『千と千尋の神隠し』の千が過ごした部屋のモデルといわれているんですよ。因みに『江戸東京たてもの園』のホームページのマスコットキャラクターの虫のイラストは「宮崎駿」氏によるものですよン。